スイス産業界、中銀にフラン高対策求める

John Revill

[チューリヒ 18日 ロイター] - スイスの産業界はスイス国立銀行(中央銀行)に対し、インフレ抑制だけでなく、スイスフラン高対策も進めるべきだと主張した。

フランは過去1年、対ドル・対ユーロで大幅に上昇。輸入物価圧力の緩和に寄与したが、輸出企業はフラン高で逆風に見舞われている。

中銀はインフレ率を長期間、目標レンジ(0─2%)内に収めており、今月21日に政策金利を決定する。

ABB、シーメンス、シンドラーなどが加盟するスイス機械産業協会(Swissmem)の幹部は「(インフレ抑制という)法的責務が満たされた後は、中銀には経済情勢を考慮するという責務もある。これには当然、産業界に対する為替ショックの影響を和らげることも含まれる」と表明。

「われわれが中銀に何をすべきか指示することはないが、中銀が責務の範囲内で輸出産業の状況を考慮することを期待する」と述べた。

市場は先週、約40%の確率で25ベーシスポイント(bp)利下げが実施されると予想していたが、その後、確率は29%に低下している。

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