中村倫也が「ブギウギ」に登場!「いいバランスでちゃんと“飛び道具”としていられたら」

NHK総合ほかで放送中の連続テレビ小説「ブギウギ」(月~土曜午前8:00ほか)で、丸の内テレビのディレクター・沼袋勉を演じる中村倫也が、役柄への思いや作品の見どころを語った。

「ブギウギ」は、戦後の大スター・笠置シヅ子さんをモデルに、その人生を再構築。満面の笑みと底抜けに明るい花田鈴子(福来スズ子/趣里)が、多くの困難を乗り越え、歌手の道を突き進み、人々に勇気と希望を与えていく姿を紡ぐ物語だ。

本日3月18日放送・第117回に登場した中村は「ピンポイントで出てきて場を乱す。だけどヒロインの人生において一つのきっかけともなるという、絶妙な役をいただきました」と話し、「ピンポイントながらも意外とタスクが多い役で、楽しみだなと思うのと同時になかなか大変でもありました。いいバランスでちゃんと“飛び道具”としていられたらいいですね。これまでずっとやってきたスズ子役の趣里さんをはじめ、ほかのキャストの皆さんともいい具合に絡んでいけたらと思って臨みました」と撮影を振り返った。

自身の演じる役については「いろいろ考えたのですが、最終的に何でもいいや!と(笑)。沼袋のように『正しいのかどうかよく分からないけど、場がその人のアイデアに支配されて、面白いんじゃないかと思わせる人』って、たまにいると思うんです。こういう声が大きい人は、なぜか案が通るという感覚もありますね。この人、すごく楽しそうにアイデアを説明するな〜という、巻き込み型のキャラクターだということだけを思って現場に入りました」と語った。

なお、だじゃれは「心を無にして言っていた」そうで、「だじゃれを言う人は、笑いが取れるかどうかじゃなく、とりあえず思いついたことを口に出しますよね。だから何も考えずにやりました。この役はギリギリすべってるぐらいが丁度いいんです。沼袋だけ見たら『なんだコイツ!?』ってなりますが、スズ子や周りの人が『敏腕ディレクターだから』と褒めてくれるのでバランスが取れているんじゃないかと思います」と分析。

さらに、「NHK大阪は、僕が18、19歳の時に出演させていただいた朝ドラ『風のハルカ』(2005年後期)の撮影で通った思い出の場所です。景色が変わったところもありますが、一つ一つが懐かしいです。久しぶりに参加して、朝ドラはやっぱり撮るものが多いので、すごく撮影が速いですね。そこに途中参加するのは、長いこと回している大縄跳びに入るようなものです。朝ドラの大縄跳びは速い上に縄が3本回っているようなものなので、引っかからないように、速いテンポ感の中でどのように加わっていくかという点で、とてもやりがいがありました」と充実した表情を見せた。

そして、ヒロインを演じている趣里に関しては「同じ事務所の後輩で、彼女が事務所に入った頃から約10年来の付き合いです。衣装合わせの時にスタッフの皆さんに『趣里さん、頑張ってますか?』と聞いたら、皆さん『趣里さんのおかげで!』『趣里さんじゃないと!』ということをおっしゃるんです。一緒に仕事してる人からそう言ってもらえるのは、俳優として以前の、人間としての部分の評価なので、頑張ってるんだなと思いました。こう言ってもらえるのは彼女の頑張りや気遣いあってこそだと思います。スタッフの皆さんにそう思われているなら、立派なヒロインなのではないでしょうか」と目を細め、ねぎらった。

最後に、あらためて視聴者に向け、「これまで長い期間みんなで一丸となって作ってきたこのドラマも、いよいよ終わりが近づいてきました。どうか最終回までぜひ見届けてください」と呼び掛けた。

なお、中村が演じる、スズ子に年末の歌番組「オールスター男女歌合戦」への出演をオファーするディレクター・沼袋は今後も登場。クライマックスを迎える物語の結末とともに、沼袋にも注目だ。

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