『新空港占拠』次回作は劇場版か? “青鬼”菊池風磨との関係が疑われる本庄と庭瀬の行動

櫻井翔が主演を務める『新空港占拠』(日本テレビ系)の最終回が、“衝撃の展開”で幕を閉じた。放送ラスト約30秒、1年前の病院占拠事件の首謀者である“青鬼”こと大和耕一(菊池風磨)の姿が映し出されたのだ。そこには拘置所から脱走したと思われる様子が描かれ、「助けていただいてありがとうございます」と手を貸した誰かに礼を伝えるという意味深なラストで締められた。このシーンに視聴者からは「青鬼が逃げたってこと?」「嘘だろ!?」「内通者がいる?」と衝撃の声が相次いだ。

また、放送終了後、公式サイトのタイトル付近に「今回も戦いを見守ってくださり、ありがとうございました。『またお会いしましょう、武蔵刑事』」と青枠で囲まれたメッセージが登場したことも注目を集めている。これは青鬼からの宣戦布告なのか、それとも制作サイドからの続編を示唆するメッセージなのか。

こうした背景から、番組放送終了後も、視聴者の間で様々な憶測が飛び交っている本作。その中でも、今最も議論が白熱しているテーマは「青鬼に手を貸した人物は誰なのか」だ。SNSでは、主に2人の人物が有力候補として上げられている。

まず1人目は、警部補・本庄杏(瀧内公美)だ。その理由は、青鬼が着ていた緑のタートルネックが彼女と同じものだと思われることにある。百首神社への反応が早すぎるなど、一時はファンの間で「獣の“犬”ではないか」との考察もなされていたほど、怪しい人物である本庄。

結果的に本庄が犬である説は、岩槻(白石聖)が犬であったことで否定された。しかし、未だ青鬼と何らかの形で繋がりがあるのではないかと推測されている。さらによく2人を見比べると、髪型や雰囲気もどことなく似ていることから"姉弟説"も浮上しているところだ。

2人目は、人質に残されていた客室乗務員・庭瀬美月(結城モエ)である。救出されたとき、「夫と子供が心配しているので」と電話を借りようとする姿に違和感を覚える視聴者が多く、「青鬼と連絡をとっていたのでは?」「このタイミングで?」と疑いの目を向けられている。次作がある場合は、青鬼との繋がりがある人物として再登場する可能性があるかもしれない。

一方で、武蔵との壮絶な格闘の末、「獣」のリーダー・駿河悠月(高橋メアリージュン)の銃弾に倒れた大河(ジェシー)のロスを嘆く声も多数寄せられた。「大河がもう出てこないの辛すぎる」「切ない」などファンから声が相次いでいる。最終話では、大河を演じるジェシーの“死んだような瞳”の演技にも注目が集まった。

前作の『大病院占拠』との繋がりが大いに注目されていた本作だが、大河や綾部を巡る『新空港占拠』からの追加要素が良いエッセンスになっていたように思う。青鬼とはまた異なる風格を漂わせた悪役・大河の登場が、『新空港占拠』ならではのオリジナリティになっていたことは間違いない。

櫻井翔演じる主人公・武蔵三郎の活躍はもちろんのこと、前作に続き、菊池風磨演じる青鬼の存在感も光った『新空港占拠』。謎を含んだストーリー展開の緻密さ、キャラクターの魅力、そして演者たちの熱演が話題を呼び、毎週SNSでも大きく盛り上がりを見せた。とはいえ、青鬼の脱走、庭瀬美月の真意など、まだまだ明かされていない真相が数多く残されている。ラストに残された数々の謎は、視聴者の想像力をかき立てるとともに、“次回作”への期待へと繋がっている。

「次回作は劇場版なのではないか?」とファンの期待も高まる中、果たして武蔵と青鬼の因縁の対決は、どのような形で再び幕を開けるのか。そして、青鬼の真の目的とは一体何なのか。事件の真相に迫る武蔵の「嘘だろ?」をまた耳にできる日は、実はそう遠くないかもしれない。
(文=すなくじら)

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