Aマッソ加納愛子、新作小説集『かわいないで』 身近な感情を鋭い言語感覚で表現 連ドラ脚本家デビューも

お笑いコンビ「Aマッソ」の加納愛子による小説集『かわいないで』(文藝春秋)が、5月に発売する。『かわいないで』は、人気お笑い芸人にして注目の著者の初の中編小説集だ。

『かわいないで』は、誰にも覚えがありながら名付けがたい、微視的な関係性や感情を、鋭い観察と抜群の言語感覚で織り上げた、著者新境地の小説集。高校生の頃からお笑いに魅せられて、お笑いライブハウスに就職した主人公を中心とした華やかな「笑い」の舞台裏の人間ドラマに迫る「黄色いか黄色くないか」と、友人の「かわいないで(笑)」という絶妙な相槌の一語を聞きたいがために必死に耳を研ぎ澄ます千尋の物語、「かわいないで」を収録。

発売に際し、「作家」加納愛子は「彼女が、あの子が、救いのように放つ光を帯びた言葉を、言葉にして届けられる喜びこそがこの小説です。二作で描いた劇場と教室は、頭の中で同じ大きさでした。あのサイズの空間に、渇くことのない欲望があるのかもしれません。」とコメントしている。

さらに、連続ドラマの脚本家デビューも発表された。加納愛子によるオリジナル脚本の連続ドラマ、全10話20エピソードのシチュエーションコメディ『スナック女子にハイボールを』が4月4日より毎週木曜25時04分~オンエアする。夜の社交場として、今、若者の間でもブームが再燃している「スナック」を舞台に、ママ役の山口紗弥加、OL役の北香那を中心としてスナックでおかしな常連客を巻き込んだシチュエーションコメディとして展開するドラマだ。

「脚本家」加納愛子は、「世代や立場を超えた直接的な交流が希薄なこの時代、スナックを通じて人と人が関わっていくことの面白さや、コミュニケーションの可能性を、期待も込めて書かせていただきました。 会話において「んなアホな」もあるけど、でもちょっとだけ現実でもあったらな~と本当 に願ってたりして、知らんけど、知らんのかい、というのが今回の私とママとの距離です。」とコメント。

自身の鋭い観察眼と言語感覚で、お笑い以外のフィールドにもますます活躍の場を広げている加納愛子。新作小説、脚本ドラマともにぜひチェックしてみよう。

(文=リアルサウンド ブック編集部)

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