ウェブで初の口頭弁論 水戸地裁 茨城

ウェブ会議を利用した民事訴訟の口頭弁論=水戸地裁(代表撮影)

ウェブ会議を利用した民事訴訟の口頭弁論が18日、水戸地裁で初めて開かれた。改正民事訴訟法の施行で裁判所を訪れずに手続きを進められるようになり、原告側代理人が画面越しに参加した。

争点や証拠整理などを行う弁論準備や和解協議ではウェブ会議利用が認められていたが、公開の法廷で行う口頭弁論は実際に出頭する必要があった。

この日開かれたのは、建物明け渡しに関する訴訟の第1回口頭弁論。東京の法律事務所に所属する原告側の代理人弁護士がモニターに映し出され、広沢諭裁判官が「音声の状況に問題はないでしょうか」と確認してから始まった。被告側は出頭せず、判決期日などを確認して結審。接続トラブルはなかった。

広沢裁判官によると、18日以降も茨城県外の弁護士が担当する訴訟を中心に、複数のウェブ会議が予定されているという。

終了後、原告側の代理人弁護士は「移動時間がかからないメリットは大きい。依頼者には日当や実費の負担減にもつながる」として、今後も利用する考えを示した。

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