ロッテ・西野勇士「やりたいことはやれている」シーズン開幕に向け調整は順調

「どうでしょうね(笑)順調だと思います」。

ロッテの西野勇士は、シーズン開幕に向けて調整は順調だ。

右肘のトミー・ジョン手術を受けてから本格復帰となった昨季は先発に再転向し、この時期は先発ローテーション入りに向けアピールする立場だったが、昨季8勝を挙げ今季は、先発の一角として計算されている立場。

「去年は争っているというのがあって調整が早かった。若干、開幕に向けてちょっとバテ始めたなという感じだった。今年は結構しっかり、段階踏んで開幕に向けてというところで動けているので、ちゃんとできないといけないと思いますけど、その感じではやれています」

2月27日の2024球春みやざきベースボールゲームズ・ソフトバンク戦で今季初実戦登板し、2回を1失点に抑えると、続く3月5日のDeNAとのオープン戦では3回1失点。同日のDeNA戦では150キロ近いストレートを投げ、0-1の1回一死二塁で牧秀悟に投じた初球のインコースシュートも148キロを計測した。右打者のインコースのシュートは威力が抜群だった。本人も「めちゃくちゃ良かったです。ホークス戦の時全然ストライクが入らなかったんですけど、それは修正できたのは良かった」と振り返った。

シーズンオフから肩の負担が少し軽くなるようなピッチングフォームを作ってきたが、実戦で投げてみて「やりたいことはやれている感じはありますけど、どうですかね、もう少しピッチングのフォームのところで、タイミングが合えばいいと思っていますけど、もうちょっと」と、3月10日時点で投球フォームの“タイミング”の部分を調整していく必要があると話していた。

3月12日の阪神とのオープン戦は雨天中止になったため、午後から室内練習場でライブBPに登板し調整。ライブBPと実戦で違いは「間違いなくあると思いますけど、出力の方は試合の方が出ると思うので、そういう部分はあるのかなと思います」と語る。

ライブBPでは“ピッチングフォームのタイミング”の部分はどうだったのだろうかーー。

「悪くはなかったと思いますけど、やっぱりライブBPでなくて、ゲームでこそだと思うので、次の登板でどれぐらいできているか確認できたらいいなという感じですね」。

開幕に向けて、「去年の最低限のゲーム作りできている状態までは上がっていればいいかなと思っています。それ以上にきていると思いますけど、そんな感じですかね」とのこと。その一方で、シーズンに向け突き詰めていきたいところに関しては「もうちょっとスライダーが良くなればいいなと思っています」と、スライダーの精度向上をあげた。

2月27日のソフトバンク戦から球数は徐々に増やしている段階ではあるが、中6日で先発し続けている。「去年も(中6日で)いけると思っていたので、今のところ不安もなく投げられています」。小島和哉、種市篤暉、佐々木朗希とともに、今季も先発を引っ張っていく。

取材・文=岩下雄太

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