自転車文化の灯消さない 那須地域拠点に任意団体「ブラーゼンサイクリング倶楽部」発足 那須地域

 那須地域を拠点としていたプロの自転車ロードレースチームが運営会社の事業停止により活動停止を余儀なくされました。地元の勇志が自転車文化の灯を消さないようにと、新たなチームを発足させ17日に大田原市で会見を開きました。

 那須地域を拠点に新たに発足したロードレースチーム「ブラーゼンサイクリング倶楽部」です。3月17日大田原市で倶楽部設立の記者会見が開かれ、前田幸雄会長をはじめ、チームの監督や所属する4人の選手が出席しました。

 倶楽部は3月2日に任意の団体として設立し、地域密着型のサイクリングチームとして、レース活動やサイクルイベントなどを通して地域の活性化を目指すとしています。基本的には選手と雇用契約は結ばず、職業に就いている選手に対して、レース活動の場を提供するチームとして運営をしていくということです。

 これまでは、プロの自転車ロードレースチーム「那須ブラーゼン」が那須地域を拠点として活動していましたが、運営会社が新型コロナウイルスなどの影響で資金繰りが悪化して事業を停止し、チームも活動を停止しました。

 前田会長は「那須ブラーゼン」の運営会社の創設者であるとともに代表者としてチームの運営に1年半携わり、その後はチームの支援活動を行っていて「今まで那須地域で培ってきた自転車の文化を引き継ぎたい」との思いから倶楽部を発足させたといいます。また、ブラーゼンのレガシーを残すためチームのロゴやエンブレムデザインは踏襲しました。

 倶楽部は当面任意団体として運営しますが、今年の秋ごろまでに法人格を目指し、サイクリングガイドなどの企業から依頼される受託事業などで収益をあげ、安定した運営に努めるとしています。

 チームの監督には、那須ブラーゼンの選手だった雨澤毅明さんが就任し、チームは全日本実業団自転車競技連盟が主催する「Jエリートツアー」に参戦します。デビュー戦は3月23日に真岡市の井頭公園で行われる「真岡芳賀ロードレース」を予定しています。

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