キオクシア岩手への半導体用ガス、鉄道輸送本格化 三重-北上

鉄道輸送された特殊ガス。持続可能な物流の構築につなげる

 キオクシア岩手(北上市)に半導体製造用の特殊ガスを供給するジャパンマテリアル(三重県菰野町、田中久男社長)は、同県四日市市と北上市を結ぶ鉄道輸送ルートの本格運行を始めた。トラック運転手の残業規制強化による物流の「2024年問題」を踏まえ、輸送量の約20%を切り替える計画。輸送手段の多様化による安定供給のほか、二酸化炭素(CO2)の排出量削減にもつなげる。

 18日は同市流通センターの北上事業所で、荷主のキオクシア岩手や県、市の関係者が出席し、到着セレモニーが行われた。17日朝に四日市市の供給拠点から搬出されたガスボンベ128本をコンテナから取り出し、倉庫に入れた。

 ジャパンマテリアルは昨年6月からJR貨物、貨物自動車運送業の日本トランスシティ(四日市市)と協力し、鉄道とトラックを併用した「モーダルコンビネーション」の試験を進めた。半導体製造に使うガスは高い品質管理が求められるため、振動や温度の条件を検証した。

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