[北京 18日 ロイター] - 中国の規制当局は、経営再建中の不動産開発大手・中国恒大集団創業者である許家印会長について、グループ主要部門の恒大地産が業績水増しや証券詐欺などの不正行為を行った当時の責任者だったとして処分を決定した。
許氏は証券市場から永久に追放され、4700万元(653万ドル)の罰金を科される。
恒大地産は証券取引所に提出した書類で、中国証券監督管理委員会(証監会)が調査した結果、同社と数名の元上級幹部も処罰されると発表した。
中国恒大は昨年9月、許氏が犯罪の疑いで調査を受けていると発表していた。
恒大地産によると、証監会の調査で2019年に売上高を全体の半分に相当する2139億9000万元を水増しし、20年には全体の78.5%に相当する3500億元を水増ししていたことが判明。同社はこれらの虚偽の業績に基づいて債券を発行していた。
さらに年次・中間決算、訴訟案件、債務残高の適時開示も怠った。
証監会は、当時の直接の責任者だった許氏の不正行為は特に「悪質で重大」だったとした。処罰対象には恒大不動産の元副会長と元最高財務責任者も含まれる。
恒大地産は42億元の罰金を科せられ、監督当局から是正命令を受ける。