藤永会長、引責辞任 B2青森ワッツ運営会社「ASC」経営危機 筆頭株主会社の創業者

 プロバスケットボールBリーグ2部(B2)の青森ワッツを運営する「青森スポーツクリエイション(ASC)」は18日、藤永裕二代表取締役会長が今月10日付で辞任したと発表した。藤永氏は同社の筆頭株主である「ANEW Holdings」(東京)の創業者。ANEW社が経営破綻し、ASC社も経営危機に陥っていることから、藤永氏が責任を取った形。今後、ASC社の運営には一切携わらないという。

 藤永氏は「大株主の破綻という事態を未然に防ぐことができなかったことは、(ANEW社)創業者である私の責任も大きいと感じており、当会社(ASC社)とチーム存続のために、今回の混乱に対する責任を取ることを決断した」などとコメントした。

 ANEW社は、昨年7月にASC社の株の約9割を取得し経営に参画。藤永氏はASC社の取締役会長として、台湾のプロチームとの戦略的パートナーシップ締結などに携わった。今年1月末には代表権のある会長に就いたが、2月22日付でANEW社が東京地裁から破産手続き開始決定を受けると、ASC社の経営危機も表面化するなど混乱が続いていた。

 ASC社は現在、運転資金などに充てることを目的とした応援口座を開設。関係者によると、同社はクラブ存続と来季のB2ライセンス取得に向けて関係機関との調整を続けている。同社の担当者は「経営に関することで現時点で話せることはないが、当面の試合運営などに支障はない」と話した。

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