MLB=大谷加入で優勝候補筆頭のドジャース、懸念点はあるか

[18日 ロイター] - 米大リーグ(MLB)ドジャースは、今オフに大谷翔平選手を総額7億ドル(約1050億円)の大型契約で獲得したことでナ・リーグ西地区で断然の優勝候補となったと同時に、ワールドシリーズ進出に向けても優位に立った。では、そのドジャースに対抗できるチームはあるのだろうか。

昨季にナ・リーグ制覇を果たしたダイヤモンドバックスは、ドジャースと覇権を争う準備ができている。2022年の地区シリーズでドジャースを下したパドレスも、有望な選手を保持しながら戦力再編を進め、先発ローテーションにはディラン・シーズ投手を補強した。

13年以降でドジャース以外に唯一の西地区優勝を果たしているジャイアンツは特に長打力と守備力の強化を進めた。さらに18日には昨季サイ・ヤング賞(最優秀投手賞)左腕ブレーク・スネル投手との契約合意も報じられるなど準備を整えている。

ただ、昨季はドジャースを破ってワールドシリーズまで駒を進めたダイヤモンドバックスのトーリ・ロブロ監督でさえ、大谷、ムーキー・ベッツ、フレディー・フリーマンが並ぶ今季ドジャースの新打線を間近で見ることに興味をそそられることを認めるほど、ドジャースの打撃力は突出している。

強力打線が目を引くドジャースだが、新加入の山本由伸とタイラー・グラスノーの両投手は、昨季チーム防御率が4.06だった投手陣の強化を担う。主な懸念材料は守備面で、故障明けのギャビン・ラックスが守備に難を見せたため、当面はマックス・マンシーを三塁に据え、ベッツとミゲル・ロハスを遊撃手として起用する見込みだ。

ドジャースは過去6シーズンで平均103.2勝を挙げた一方で、ここ5シーズンのうち3シーズンは地区シリーズで敗退。長いレギュラーシーズンの戦い方は熟知しているが、ポストシーズンでラッシュをかけられるかという疑問はなお残っている。

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