50歳の会社員で年収「800万円」は上位何パーセント? 日本の年収分布もあわせて紹介

年収800万円超は全体の約10.9%

国税庁の「令和4年分 民間給与実態統計調査」によると、1年を通じて勤務した給与所得者の平均給与額は458万円です。つまり年収800万円超の人は平均年収より非常に多い年収を得ているといえます。給与階級別分布は図表1のとおりです。

図表1

国税庁 令和4年分 民間給与実態統計調査を基に筆者作成

年収800万円を超える人の割合は全体の約10.9%であり、およそ10人に1人しか年収800万円超の人はいないという結果でした。世間的に見てもじゅうぶん高収入といえる水準でしょう。

年収800万円の人の手取り金額

社会保険料や所得税などの税金が差し引かれた後の手取り金額は、扶養家族の有無などの状況により変化しますが、年収の約75%相当になることが多いです。そのため年収800万円の人の場合、目安となる手取り金額は約600万円であり、月額に換算すると約50万円です。

家賃負担が10~20万円程度となっても珍しくない都会での生活でも、住居の選択肢を幅広く持つことができるでしょう。娯楽費についても、一般的には平均よりも多くの金額を使うことができそうです。

また、50代は一般的に年収がピークを迎える年齢であり、60代以降のセカンドライフを見据え、貯蓄の重要性が再認識されやすいタイミングです。年収800万円の人の場合、教育費のかかる子どもの有無や人数にもよりますが、貯蓄に回せる金額もより大きくしやすいでしょう。

年収800万円超は高収入

年収800万円超は全体の約10.9%という結果でした。10人に1人しかいない年収水準であり、平均年収の人の生活と比較した場合、ゆとりある生活が送れそうです。

なお、仕事においては年収よりもやりがいや働きやすさなどを選ぶ人も多いでしょう。仕事や収入に関する価値観は人それぞれ異なるため、今回の結果はあくまで1つの参考としてください。

出典

国税庁 令和4年分 民間給与実態統計調査

執筆者:小林裕
FP1級技能士、宅地建物取引士、プライマリー・プライベートバンカー、事業承継・M&Aエキスパート

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