県道沿いに電子レンジや座椅子 ごみの不法投棄相次ぐ、和歌山・田辺市龍神村

虎ケ峰付近の県道沿いに不法投棄されていたごみを回収する龍神行政局の職員(和歌山県田辺市龍神村柳瀬で)

 和歌山県田辺市龍神村で、ごみの不法投棄が相次いでいる。山間部の人目につきにくい場所だけでなく、市街地につながる県道沿いに家電などのごみが捨てられていたケースもあった。

 市街地と龍神村を結ぶ県道田辺龍神線の虎ケ峰付近で2月下旬、座椅子や電子レンジ、ウオーターディスペンサーなど大型のごみが捨てられているのが見つかった。近くには機械のパーツや建築用の器具、ワイヤなども放置されていた。

 龍神行政局住民福祉課によると、現場は民有地のため、本来であれば土地の所有者が対応することになるという。だが、所有者が遠方にいるためすぐに対応できないこと、環境美化の観点などから、少しでも早く対処するため今回は同課がトラックでごみを回収した。

 また、龍神村柳瀬の林道桃の川線では桃の川トンネル付近の道路沿いに扇風機や大量のCD、空き缶などが捨てられていた。ごみの一部が道路上にはみ出しており、通行の妨げになっていた。この場所は以前からごみの不法投棄が繰り返されているため、防犯カメラの設置も検討しているという。

 龍神行政局の担当者は「ごみを捨てられた場合、その土地の所有者の負担になる上、不法投棄は罰則の対象になる」と指摘。田辺市では有料で、指定袋で出せない家庭ごみの自己搬入に対応しており、自身で搬入できない場合は収集に来てもらう特別収集制度もある。「処分方法が分からずにこういった不法投棄につながるケースもあると思う。困ったらまず市や行政局に相談してほしい」と話した。

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