クレジットカードのブラックリストとは? どんな場合にリスト入りするの?

ブラックリストとは?

金融業界における「ブラックリスト」という用語は、信用に関するネガティブな記録を指す言い回しであって、公式に存在するわけではありません。

これは、個人が金融取引において支払い遅延やデフォルトなどの不利な記録を残した場合に、信用情報に記録されることを指します。公式のリストが存在しないとはいえ、信用情報機関はこうした記録を保管し、金融機関が個人の信用状態を評価する際に参照する情報源であることに変わりありません。

日本では、信用情報センター(CIC)、日本信用情報機構(JICC)、全国銀行協会信用情報センターなどが、このような情報を管理している主要な機関です。

ブラックリストに入るのはどんな場合?

金融信用情報に不利な記録が残るにはいくつかのケースが存在します。主に、返済義務の遅延、借金の借り換えや合意に基づく債務整理などが該当します。さらに、短期間での多数の金融申し込みも信用評価を下げる要因です。

これらの行動は、個人の経済的信頼性を損ない、将来の金融サービスへのアクセスを制限することになります。例えば、ある人が3ヶ月連続でクレジットカードの最低支払額を支払わなかった場合、その情報は信用情報に記録されます。

また、自己破産や任意整理などの債務整理を行った場合、その事実は最長で10年間、信用情報に記載されることが一般的です。

短期間に複数の金融商品に申し込む行為も、借り手が過度の負債を抱えているか、あるいは経済的困難に直面している可能性があると金融機関に解釈され、信用評価にマイナスの影響を及ぼすことがあります。

さらに、1ヶ月の間に5つ以上の異なる金融機関にローンを申し込む行為も、信用情報にネガティブな項目として記録される可能性が高いでしょう。

ブラックリストに入るとどうなる?

信用情報に不利な記録が残ることで、金融面での制約が生じ、個人の経済活動が大きく制限されます。具体的には、新規のローンやクレジットカードの申請が承認されにくくなるでしょう。不利な信用情報が記載されることで、既存のクレジットカードが停止されるケースもあります。

不利な記録があると他人のローンで保証人を務めることも困難です。このような状況は、個人の金融取引の自由度を著しく損ない、日常生活にも影響を及ぼすことがあります。

ブラックリストに載る条件を確認しておきましょう

ブラックリストに入ってしまうことには条件があります。例えば、口座残高が不足し、その日のうちに借り換えて返済した場合などは、直ちにブラックリスト入りするわけではありません。継続的な延滞や重大な信用問題がなければ、一時的な資金不足が直ちに問題となるわけではないのです。

とはいえ、クレジットカードやローンを利用する際には、全体の仕組みを理解して、定期的かつ計画的な返済を心がけたほうがよいでしょう。

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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