まちおこし忍術「次は伊賀越え」 滋賀県甲賀市で忍者活動3年終える

本年度末で地域おこし協力隊としての活動を終えた後の展望を語る福島さん(甲賀市役所)

 忍者によるまちおこしのため滋賀県甲賀市に着任した地域おこし協力隊員、福島嵩仁(たかまさ)さん(38)が今月末に3年間の活動期間を終えるにあたり、市役所で報告を行った。忍術書の発見やイベント企画といった成果を振り返り、今後の夢を語った。

 福島さんはIT大手「ヤフー」社員や日本忍者協議会職員などを経て、2021年4月に同市に隊員として着任した。

 調査研究では同年12月に未確認の忍術書「間林清陽」を発見。市観光まちづくり協議会職員としては、チャンバラゲームや人気ゲーム「モンスターハンター」とのコラボイベントを企画し、「忍者のまち」の情報発信に尽くした。

 11日の報告会では、3年間の成果を語り、岩永裕貴市長が「地元住民以上に地域を勉強してくれて、忍者のまちおこしに向けた大きな核を作ってくれた」と評価した。

 福島さんは4月以降も甲賀市を拠点に活動する予定で「調査研究と観光ビジネスを進めたい。忍者好きが忍者で飯を食えるまちにして、先行地である『伊賀越え』を果たしたい」と笑顔を見せた。

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