国内唯一、旋回式エレベータの駐車場 あす営業終了 再開発でビル閉館

JR札幌駅周辺の再開発に伴い、名物駐車場があす、営業を終了します。

三品記者「札幌駅のすぐそばにある北海道建設会館です。ここにある国内唯一の駐車場が間もなく姿を消します」

北海道建設会館は札幌西武跡地を含む再開発事業で、今月31日で閉館します。この施設の駐車場の特徴は・・・この旋回式の自動車用エレベーターです。

三品記者「駐車場の扉が閉まりました。回転して上に上がっていきます」

110台の駐車スペースは、中央のエレベーターを囲むように放射状に配置されています。ハンドルを切ることなく前進と後退のみで駐車できるため、車庫入れが苦手な人でもスムーズに車を止めることができます。1966年に竣工した北海道建設会館。当時、東京のビルに設置されていた旋回式のカーエレベーターを札幌にも取り入れたいと、伊藤組土建元会長伊藤義郎さんが働きかけたのが駐車場完成のきっかけだったといいます。

北海道建設会館管理課渡辺次長代理「この駐車場ができた時代は札幌にはほとんど立体駐車場はなかった。地震対策など考えたら新しい安全なビルに建て替えは必要。(なくなるのは)仕方ないかなと思う」

利用者「あしたで終わりと聞いたので一度利用しておこうと思って。残せるものなら残したいが、残念」「会社がすぐ近くなので(よく使っていた)。一番近くて安かったのでなくなるのは残念」

駐車場はあすで営業を終え、来月取り壊される予定です。札幌駅周辺ではこのほか、去年閉館したエスタやその隣の大型駐車場が相次いで閉鎖となっていて、再開発による都心部の駐車場不足が深刻化しています。

© テレビ北海道