豊臣秀吉が日本史上有名な「醍醐の花見」を催した京都・総本山醍醐寺で特別拝観

総本山醍醐寺(京都府京都市)は3月15日~4月15日の期間、「清瀧権現桜会(さくらえ)」として特別法要とさまざまな特別拝観を開催している。

国宝・五重塔としだれ桜

国の特別史跡・特別名勝で秀吉が基本設計した「三宝院庭園」

醍醐寺は、開創1150年を迎える、平安時代より「花の醍醐」として知られた桜の名所であり、慶長3年(1598年)の春には豊臣秀吉が花見に際して畿内から境内に700本の桜を植え、三宝院の庭園を設計して盛大な宴を開き、息子・秀頼や正室・北政所(きたのまんどころ)、側室の淀、三の丸など女房衆1300人あまりが参加したとされる逸話が残っている。

「清瀧権現桜会」開催期間のうち、3月23日・25日・26日・27日・28日・31日、4月1日・2日・3日・7日には、開門前の時間外入場で霊宝館の樹齢180年と伝えられる「大枝垂れ桜」をはじめ、数々の咲き誇る桜の中「醍醐の花見」を堪能できる「春の霊宝館庭園 時間外早朝観桜プラン」が行われる。実施時間は8~9時で、参加費は3000円。

霊宝館の大枝垂れ桜

4月14日13時からは、慶長3年に豊臣秀吉が開催した「醍醐の花見」の故事にならって、世界文化遺産に指定された境内を背景に枝垂れ桜、染井吉野、山桜、八重桜といった約700本の桜を楽しめる「豊太閤花見行列」が行われ、特設舞台の間近に観覧席が設置される。観覧席の料金は3000円(別途拝観料が必要)。

「豊太閤花見行列」の様子

「清瀧権現桜会」の結願である4月15日10時からは、金堂にて恵印法要が行われる。同法要は醍醐寺に伝わる修験道の法要であるため、金堂内では参座できないものの外からの参拝は可能となっている。その後、茂山社中による大蔵流狂言が奉納される。なお、今回は特別に金堂内にて20席限定の観覧席を設ける。観覧席での拝観は5000円(記念品付き、別途拝観料が必要)。

国宝・金堂

拝観料は、三宝院庭園・霊宝館庭園、仏像棟・伽藍の3カ所共通券が大人1500円(中学生・高校生は1000円)、三宝院御殿特別拝観が大人・中高生とも500円。霊宝館本館・平成館特別展示は、大人・中高生とも500円以上の文化財維持寄付金が必要。

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