男子高校生に殴られ教師が失神…学校から勧められ退職=韓国

昨年、クァンジュ(光州)広域市の高校で男子生徒に暴行され意識を失い倒れた教師が学校側から退職を勧められたと報道された。

事件は昨年6月30日、光州市の特性化高校(特定分野の人材育成を目的とする高校)2年生の教室で発生した。A君(当時16歳)は担任のB教師の席決めに不満を持ち抗議したものの受け入れられなかったため、顔などを拳で数回にわたり暴行した。教卓の前でA君の暴行は5分間続き、B教師は意識を失って倒れ病院に運ばれた。

その後に開かれた教権保護委員会では、加害生徒に対する退学措置が議決された。光州市教育庁も明白な教権侵害事件とみて厳重対応を約束した。

しかし今月18日のMBN報道によると、学校側は加害生徒を退学ではなく自主退学として処理した。自主退学は退学と異なり転校や再入学が可能で、学生生活記録簿にも懲戒事項として記録されない。A君の自主退学書には「学校への不適応と校則違反により自主退学する」と記されていた。

それだけではなく学校側はA君の自主退学書類を作成するため、入院中のB教師に加害生徒の父母を会わせていたという。自主退学処理が完了した後には期間制教師だったB教師に退職も勧めていたと伝えられた。

B教師は結局ことし2月に契約満了により教壇を去った。

これについて市教育庁は、「被害教師に対する支援が不十分であり、遅ればせながら学校側に抗議し加害生徒は再び退学処理した」と釈明した。学校側はMBNの取材に応じなかった。

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