「有力と言われていたのに…」エンジェルスの補強候補スネルがSFと2年契約「チームはどこに向かうのか」とエ軍メディア悲観

ロサンゼルス・エンジェルスとの契約が有力視されていたFAのブレイク・スネル投手が、サンフランシスコ・ジャイアンツと2年総額6200万ドル(約90億円)で合意したと米国各メディアが報じた。契約には1年後のオプトアウト(契約破棄)も含まれているという。

31歳の左腕は2023年にサンディエゴ・パドレスで32試合に先発し、14勝9敗、防御率2.25でサイ・ヤング賞を受賞。FAとなった今オフに総額2億ドル(約290億円)の大型契約を望み、さまざまな球団と交渉を続けていた。

しかし、これまで数々の大型契約を実現してきた敏腕スコット・ボラス代理人をもってしても高額契約を結ぶことはできず、開幕直前の段階でオプトアウト付きの短期契約にシフト。エンジェルスやジャイアンツ、エース級が故障したニューヨーク・ヤンキースとヒューストン・アストロズなどが関心を示していた。
スネルを巡る争奪戦はエンジェルスが有利と伝えられてきたが、またも大物FAを獲り逃した。大谷翔平が退団した今オフ、シカゴ・カブスのコディ・ベリンジャー(FA後に再契約)、前トロント・ブルージェイズのマット・チャップマン(ジャイアンツと契約)、前シアトル・マリナーズのテオスカー・ヘルナンデス(ロサンゼルス・ドジャースと契約)、前ボストン・レッドソックスのジャスティン・ターナー(ブルージェイズと契約)ら、FA選手に関心を示していたと言われてきたが、いずれも契約には至らなかった。

エンジェルス専門メディア『Halos Today』は、「スネルはチームのニーズに完璧にフィットしていた。有力候補と言われながらも、結果的に獲得できなかった。エンジェルスが左腕に白紙小切手を渡さない手はなかったのだ。ファンはあと1年、いや、今後10年はポストシーズンを逃すのを見守るしかないのか。そしてエンジェルスはどこに向かうのか」と悲観に暮れた。

同メディアは、「チームはエース級の先発を求めている」として、いまだ移籍先が決まっていない前テキサス・レンジャーズの左腕ジョーダン・モンゴメリー(代理人はスネルと同じボラス)との契約を期待した。

構成●THE DIGEST編集部

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