平城京で大嘗祭の木簡出土 724年、聖武天皇即位時

「大嘗分」と書かれた木簡が出土した、平城京「左京三条一坊二坪」の発掘現場=2月、奈良市

 平城宮(奈良市)に近い平城京の一等地「左京三条一坊二坪」で見つかった土坑(穴)から「大嘗分」と書かれた木簡が出土したと、奈良文化財研究所が19日、発表した。「大嘗」と記された木簡は初出土。724年に聖武天皇が即位した際の代替わり式「大嘗祭」関連とみられる。土坑からは木簡が千点以上見つかり、秘儀とされる大嘗祭の実態に迫る発見になりそうだ。

 「刑部郷三洛里大嘗分」などと「大嘗分」を記した木簡は3点あり、わらを編んだ苫や炭といった物資名や、差し出し元の郡名が記されていた。各地からの物資に付けた荷札とみられ、周防国(山口県)や安房国(千葉県)からの荷札もあった。

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