中国の南水北調プロジェクト、累計送水量が700億立方メートル超す

中国の南水北調プロジェクト、累計送水量が700億立方メートル超す

南水北調中央ルートの起点となる河南省南陽市の陶岔(とうさ)水路。(資料写真、南陽=新華社配信)

 【新華社北京3月19日】中国南部の水を北部に送る「南水北調」プロジェクトの東部ルートと中央ルートは、18日時点の累計送水量が700億立方メートルに達した。両ルートは2014年12月12日に全面通水となり、直接的な受益人口は1億7600万人を超えている。プロジェクトを運営する中国南水北調集団が18日明らかにした。

 南水北調は国家河川網の主要骨格と大動脈であり、中央ルートと東ルート第1期は長江、淮河、黄河、海河の四大流域を結んでいる。プロジェクトで送られる水は北京市中心部では給水の7割超、天津市中心区部ではほぼ全て、河南省鄭州市中心部で90%、河北省石家荘市中心部で75%以上を賄っている。

 プロジェクトは沿線の河川・湖沼の生態系回復にも寄与してきた。統計によると、中央ルートはこれまでに沿線の50本余りの河川や湖に100億立方メートル近くの水資源を供給し、華北地域の河川や湖沼の生態環境を大きく改善した。東ルート沿線は貯水湖沼の生態環境が持続的に改善し、北延伸区間の応急給水プロジェクトは2回にわたり、北京と杭州(浙江省)を結ぶ京杭大運河の全線通水を後押しした。

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