伝説的なDCパンクバンドFugaziのリズム・セクション、ベーシストのジョー・ラリーとドラマーのブレンダン・キャンティがギタリストにアンソニー・ピログを迎えて結成されたThe Messtheticsと、サックス奏者のジェームス・ブランドン・ルイスによるコラボレーション・アルバム『The Messthetics and James Brandon Lewis』がリリースされた。また、ニューヨークのル・ポワソン・ルージュで開催されたNew York City's Winter Jazz fest Inpulse! Showcaseで披露された「L'Orso」のライヴ・ビデオも公開となっている。
<YouTube:The Messthetics and James Brandon Lewis - L'Orso (Live in New York)>
このライヴ・ビデオと、すでに配信リリースされているシングル「That Thang」と「Emergence」のMVはメンバーのブレンダン・キャンティが制作を担当した。
<YouTube:The Messthetics, James Brandon Lewis - Emergence>
<YouTube:The Messthetics, James Brandon Lewis - That Thang>
ジェームス・ブランドン・ルイスとアンソニー・ピログは約10年前、フリー・ジャズ・ドラマーのウィリアム・フッカーが率いるセッションで初めて出会い、すぐに意気投合をし、ルイスのグループで一緒に活動するようになった。ルイスは当時の事に関して、「アンソニーを知った初日から、私と彼は息ぴったりでした。ウィリアム・フッカーのセッションの後、『やばい!完璧だ。』と二人で顔を見合わせた。」と語っている。
その後、The Messtheticsとジェームス・ブランドン・ルイスは2019年に初めて共演し、その後2021年に再共演。その2つのステージからカルテットとしてアルバムを作るインスピレーションを得た。
<YouTube:Live at the Cell - James Brandon Lewis Trio special guest Anthony Pirog>
ラリーとキャンティは、ワシントンD.C.を代表するバンドFugaziのリズム・セクションとして15年間、しなやかでありながら揺るぎないリズムを刻み、世界中をツアーしてきた。「ジョーは他の誰とも違うプレイをするんだ。彼は、僕ら全員がプレイするための、とても頑丈なジャングルジムとも呼ぶべき土台を作ってくれる。彼はダビーでリズミカルなサウンドをキープしてくれて、第六感のようなものを感じることがよくあるんだ。30年間一緒に演奏してきたという事実以外、僕らの間には説明のつかないことが演奏中に起こるんだ。」とキャンティは語る。
<YouTube:Waiting Room>
ルイスは、ラリーとキャンティとの共演を様々なジャズのベテラン・アーティストになぞらえて、「私は彼らと演奏するということは、ジャマラディーン・タクマと演奏することやウィリアム・パーカーと演奏することと同じです。そのくらい彼らの事を尊敬しているし、敬意を払っている。学校では得られない、確かな道のりの経験を積ませてもらっている。」と語っている。
また、ルイスはラリーとキャンティのサウンドの中に彼らの故郷の音楽的背景も見出し、「ワシントンD.C.エリアで育ったブレンダンとジョーは、ゴー・ゴーを始めとするD.C.エリアのあらゆるものに精通をしている。だからこそ、タイム・フィールはこれ以上ないと言える。彼らの演奏はまるでよくできた機械のようだ。」と語った。
<YouTube:James Brandon Lewis - Days of FreeMan>
■リリース情報
The Messthetics and James Brandon Lewis
AL『The Messthetics and James Brandon Lewis』