人工衛星活用で水道管を漏水調査 宮城県と福島県の自治体が共同発注で基本合意

宮城県11市町と福島県3市町に給水する広域水道企業団が、人工衛星を活用した水道管の漏水調査の共同発注に向け基本合意を結びました。県域を越えた多くの自治体による調査の共同発注は全国で初めてで、コスト削減や業務の効率化を狙います。

水道管の漏水調査に共同で取り組むのは、気仙沼市や白石市など宮城県11市町に加え、福島県相馬市周辺に水道水を供給する相馬地方広域水道企業団で、19日に基本合意を結びました。

調査は、人工衛星が地上に送った電磁波の跳ね返りから水の流れ方や水量などを分析し、水道管の漏水している場所を特定します。 水道管の老朽化は全国的な課題となっていて、これまでは各自治体の調査員が水道管などに棒を当てて音や振動から漏水を確認していましたが、人工衛星の活用で時間の短縮や人件費の削減につながるということです。

人工衛星を使った漏水調査は全国各地に広がっているものの、県を越えた10以上の自治体が協力して事業を行うのは全国で初めてです。

村井知事「メリットはただ1つ、コストが抑えられるということですね。今回やることによって自治体単独でやるよりも半分ぐらいの値段でできるようになる」

この先、業者の選定などを進めて夏ごろの共同発注を目指すということです。

宮城県は今後、水道メーターなどの調達や水道事業の他の調査業務でも広域連携を進めたい考えです。

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