買い物弱者、全国に900万人 都市部でも増加、農水省推計

 農林水産省は19日、スーパーやコンビニが近くになく、自動車も使えないため買い物が困難な「買い物弱者」(65歳以上)が2020年時点で全国に904万3千人いるとの推計を発表した。65歳以上の人口の25.6%に達する。都市部でも増えており、国民一人一人が食料を入手できる食料安全保障の観点から深刻な課題となりそうだ。

 集計方法の変更で単純比較はできないが、前回の15年時点は約824万人だった。

 都市部でも飲食料品店の減少や大型商業施設の郊外化などで、買い物を不便に感じるケースが増えているという。

 都道府県別では、買い物弱者の割合は長崎が41.0%と最も高かった。

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