「卒業はうれしいけど 二度と来れなくなると思うと寂しい」 148年の歴史に幕 最後の卒業生は2人 広島・湯来西小学校

19日は、広島県内の小学校の多くが卒業式でした。閉校が決まっている広島市佐伯区の湯来西小学校では、最後の卒業生を送り出しました。

湯来西小学校の卒業生は、伊藤吏希 さんと 田村茉莉佳 さんの2人です。

在校生8人と、教員や保護者、地域の人たち約50人に見守られて、卒業証書を受け取りました。

湯来西小学校 元田学 校長
「2人がいたから、湯来西小学校はいつも楽しく、いつも安心でした。2人の姿は下級生のあこがれであり、お手本でした」

元田学 校長は、「これからも自分を大切に、自信と誇りを持って未来を歩んでほしい」とはなむけの言葉を贈りました。

卒業生 伊藤吏希 さん
「3つめは、下級生に優しく接することができるようになったことです」

卒業生はそれぞれ、自分の成長について発表し、これからの目標を宣言しました。

卒業生 田村茉莉佳 さん
「1年生の時は自分の気持ちだけを優先していたけれど、今では相手の気持ちも考えて譲ったり、話し合ったりすることができるようになりました」

在校生も一人ひとりが、卒業する2人に感謝の思いを伝えました。

1年生
「田村茉莉佳さん、掃除でホウキの使い方がわからなかった時に教えてくれてありがとうございました。すぐにできるようになって、うれしかったです」

卒業式の練習は、これまでに4回行ったそうです。

この学校は、2023年度で、明治8年(1875年)の開校以来、148年の歴史を閉じることになります。卒業生や地域の人が参加する閉校式は、3月23日土曜日に開催される予定です。

卒業生 田村茉莉佳 さん
「卒業するのはうれしいけど、ちょっと寂しいなって気持ちもあるし、閉校するから二度と来れないかもしれないって考えたら、もっと寂しくなります」

卒業生 伊藤吏希 さん
「同級生が増えるので、チームに分かれて意見を出し合うのができるようになったり、自分と同じくらい足が速い子とか、鬼ごっことか、そういう遊びができるのが楽しみ」

卒業生は2024年度から湯来中学校に、在校生は統合する湯来東小学校に通うことになります。

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