莫高窟の壁画を再現した衣装が仏・パリで異彩放つ―中国メディア

北京服装学院が主催した「時空を超えた出会い」をテーマにした中国伝統衣装国際ファッションショーがこのほど、フランス・パリのギメ東洋美術館の中国の文化財が展示されているホールで開かれた。

北京服装学院が主催した「時空を超えた出会い」をテーマにした中国伝統衣装国際ファッションショーがこのほど、フランス・パリのギメ東洋美術館の中国の文化財が展示されているホールで開かれた。唐(618-907年)の時代の華服を着た女性モデルがゆったりとした足取りで登場すると、まるでタイムスリップしてきた「昔の人々」が、会場に集まった「現代の人々」に敦煌の物語を語りかけているようだった。新華社が伝えた。

ファッションショーでは、甘粛省北西部の敦煌の仏教遺跡・莫高窟の壁画に描かれている女性の衣装が再現され、中国人やフランス人のゲスト100人以上がこの「時空を超えたファッションショー」を楽しんだ。

敦煌研究院は2018年、北京服装学院など4機関と共同で敦煌の服飾文化を踏み込んで研究する「敦煌服飾文化研究および革新的デザインセンター」を発足させた。各協力機関の共同の努力の結果、壁画に描かれている衣装が再現されて、国際舞台で披露され、異彩を放つようになっている。

「フランス・オートクチュール&モード連盟」のパスカル・モランル氏は、「今回のファッションショーは、中国文化が無限のインスピレーションの源であることを示している。中国の多くの若いブランドは『国潮(中国伝統の要素を取り入れたおしゃれな国産品のトレンド)』に注力している。『国潮』は若いブランドやデザイナーの台頭をうまく引き出すことができる。中国ファッションの国際舞台における存在感はますます高まっており、フランスと中国のファッション産業における協力も巨大なポテンシャルを秘めている」との見方を示した。

北京服装学院敦煌服飾文化研究および革新的デザインセンターの崔岩(ツイ・イエン)執行主任は、「敦煌文化は、多元な文化が交流し、融合した代表的なケースで、開放的かつ、包容力があるため、フランス人の間で共感を呼び、中国文化に興味を抱いてもらえるようになりやすい」との見方を示した。

莫高窟の壁画に描かれている衣装が再現されて、海外で披露されるのは今回が初めてのことだ。ギメ東洋美術館のヤニック・リンツ館長はイベント会場において、「今回のファッションショーは当館内で開催した初のファッションショー。今年は中国とフランスの国交樹立60周年に当たり、当館は1年を通して関連祝賀イベントを開催する予定だ。今回のような中国の創造力をPRするプロジェクトは非常に有意義だ」と力強く語った。(提供/人民網日本語版・編集/KN)

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