地震でキャンセル続いた福井県のあわら温泉に明るい兆し 客足徐々に…北陸新幹線効果は「GWから」

新幹線改札口で、あわら温泉の旅館スタッフ(右)に迎えられる宿泊客=3月19日、福井県あわら市の芦原温泉駅

 福井県あわら市のあわら温泉では、北陸新幹線県内開業を受け、首都圏からの旅行者は「ゴールデンウイーク(GW)ごろから増える」と見込む旅館が多い。開業初日は、これまで通り関西・中京方面のマイカー客が中心で「新幹線効果の実感はあまりなかった」との声も。能登半島地震で1~2月は予約キャンセルが相次いだが、「地震への不安感が薄れ、春休みも近づき客足が戻ってきた」と明るい兆しが見えてきている。

 あわら温泉では、国の観光復興支援「北陸応援割」の実施意向を受けて予約が急増した。ただ、適用期間が3月16日~4月26日で予算枠も限られ、適用外となった予約客のキャンセルが再び相次ぎ、多くの旅館が対応に苦慮した。

 「グランディア芳泉」は3月16、17日、地元や関西・中京などの客が多く、満室だった。首都圏の割合は10%ほどだったが、予約状況をみるとGWごろから増え、半年先は20%になっているという。山口高澄常務(36)は「今後さらに増えることを考えると、25%くらいまで伸びるだろう」と期待した。

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