コレ、絶対レンチンしないで!ゆで卵だけじゃない「電子レンジ加熱」NGリスト

「電子レンジ」は、料理の温め直しや食材の下ごしらえなど、色々なシーンで活躍してくれる便利家電です。誰でも簡単に操作ができるので、取扱説明書はしまったままという方も多いはず。でも取扱説明書には、加熱に際して注意が必要な食品や道具が掲載されているのはご存知でしょうか。

そこで今回は、製品事故の調査を行っている独立行政法人製品評価技術基盤機構(NITE)の調査をもとに、注意が必要な食品や道具についてご紹介します。

調理家電の事故最多は「電子レンジ」

2019年から2023年の5年間における調理家電の事故は510件(2024年1月9日時点データ/下図参照)。製品ごとの事故発生件数を見ると、最も事故が多いのは電子レンジでした。)
事故の原因は、製品の不具合のほか、使用者の誤使用・不注意によるものも多く発生しています。

クックパッドユーザーの実体験!破裂・発火したものとは?

クックパッドに寄せられる相談やヒヤリハット報告の中で最も多いのは、電子レンジに関する情報です。中でも、「加熱していた食品の破裂」「容器からの発煙・発火」など、加熱対象の食品や道具に関する情報が多いです。他にも、「容器破損」といった情報も寄せられています。

破裂報告があった事例

・卵(生卵、ゆで卵が入っている煮物など)
・殻をむいていない栗、ぎんなん
・皮をむいていない野菜や果実(バナナ、じゃがいもなど)
・薄い膜のある食品(たらこ、鶏むね肉、イカなど)

発火・発煙報告があった事例

・クッキングペーパーなど紙製品
・金属容器やアルミホイル

容器の破損報告があった事例

・ガラス容器や陶器(カラメルやべっこう飴の材料を加熱した際)
※耐熱性ガラスを使用していたケースでも破損した報告がありました。ひびや傷のある器を使ったり、急熱急冷したりすると、破損することがあります。

写真提供:ゆぅゅぅさん

クックパッドアンバサダーのゆぅゅぅさんはココット容器(陶器)でカラメルの材料を加熱した際に破損してしまったそうです。

意外なアノ食材も加熱注意!レンチンNGリスト

ゆで卵などの電子レンジで加熱することを禁止されている食品は、加熱した場合、内部の蒸気が抜けず圧力が上昇して破裂に至ります。 また、容器や包装は電子レンジで加熱できるものとできないものがあります。加熱できない容器などを使用すると、破損や発火、発煙する場合があります。

以下に、電子レンジで加熱してはいけないものと、注意すべきものの例をご紹介します。

<食品例>

該当する食材を電子レンジで加熱した場合、庫内で破裂しなかったとしても、取り出した後の刺激で破裂することがありますので大変危険です。

<容器・調理器具例>

(参考資料:一般社団法人日本電機工業会)

もし、電子レンジの中で発煙・発火した時は?

電源プラグを抜き、火が消えるまでドアを開けないでください。火が消える前にドアを開けると、空気が入ることで炎が大きくなるおそれがあるため危険です。火が収まるまで様子を見ましょう。

また、その際、ドアのガラスは高温になっているため水をかけないでください。急激にガラスの温度が下がることでガラスが割れ、けがをするおそれがあります。

電子レンジなどの家電製品は、タイプや製品によって仕様や搭載機能が様々です。インターネットやテレビ、本などで紹介されているレシピをそのままの手順で調理すると、思わぬ事故を招いてしまうこともあります。 「電子レンジは使い慣れてるから、取扱説明書は見なくても大丈夫」と過信せず、これを機にご家庭の製品の取扱説明書で注意が必要な食品や道具を確認してみましょう。また、何かのレシピを参考に料理をする時は、ご家庭の製品に合った調理法か確認してみてくださいね。

参考資料

・5年で157件、電子レンジで発生する事故(2020年2月27日公表プレスリリース)
・調理家電は正しく使いましょう(2021年5月27日公表プレスリリース)


取材協力:独立行政法人製品評価技術基盤機構(NITE)

NITE(独立行政法人 製品評価技術基盤機構)は「安全とあなたの未来を支えます」をスローガンに、経済産業省所管の法令執行や政策を技術的な面から支援している公的機関です。製品安全センターでは、家庭用電気製品等の事故の原因究明を再現実験により検証し、その結果を情報発信することで、製品による事故の未然防止に貢献しています。

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