「音楽で生きる力を」/東奥選奨の白井さん

塩越理事長(右)より東奥文化選奨のトロフィーを贈られる白井智朗さん=19日午前、青森市の東奥日報新町ビル

 東奥日報文化財団(理事長・塩越隆雄東奥日報社代表取締役会長)は19日、青森市の東奥日報新町ビルで第9回東奥文化選奨の贈呈式を行い、2023年4月に東京で開かれた合唱の祭典「Tokyo Cantat(トウキョウ・カンタート)2023」の「若い指揮者のための合唱指揮コンクール」で第1位となった合唱指揮者白井智朗(ちあき)さん(36)=青森高出身、神奈川県在住=をたたえた。

 贈呈式には、宮下宗一郎知事、県合唱連盟の辻村成子理事長、同財団の理事や評議員ら約30人が出席。塩越理事長が白井さんに表彰状やトロフィーを手渡し、「今後も音楽や合唱活動を通じて青森県に元気を与えてほしい」とあいさつ。宮下知事は「これからも人々の心に感動や希望を届ける文化芸術の発展を支えてください」と祝辞を寄せた。

 白井さんは受賞後の壇上で、合唱の醍醐味(だいごみ)を「音の美しさだけでなく、演奏に向けたプロセス、演奏中のコミュニケーション、聴いてくださる方々との時間や空間の共有に価値がある。一緒に声を合わせて同じ言葉を共有し、心を一つにすることこそ喜び」と説明。今後に向けては「音楽を通じて人と人が信じ合い、明日を生きる糧を得ていくような世界を目指したい」とさらなる研さんを誓った。

 東奥文化選奨は、青森県ゆかりの新進気鋭の芸術家らをたたえるもので、16年の第1回から23年の第8回までに計27個人・団体が受賞している。

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