20日は「春分」 行楽地にぎわう【一関】

厳美渓の対岸からワイヤにつるされて届けられる団子の仕組みを見て喜ぶ行楽客=19日午前10時30分、一関市厳美町

 20日は二十四節気の「春分」。この日を境に太陽が昇っている昼の時間が夜より長くなることで暖かさが増し、本格的な春の訪れを感じられるようになる。

 19日の県南地方は、夕方から寒気や低気圧の影響で曇りや雨になったものの、日中は高気圧に覆われて晴れ。最高気温は一関9・1度、花巻9・0度、北上8・6度(いずれも盛岡地方気象台調べ)などと3月中旬並みの暖かさとなった。

 一関市厳美町の名勝天然記念物・厳美渓では、朝から青空が広がる好天の中、春彼岸で帰省した家族や、学校の春休みを利用して訪れた学生らでにぎわった。

 渓流の対岸からワイヤロープにつるした籠で団子を運ぶ“空飛ぶ団子”で知られる郭公(かっこう)屋も15日に今季の営業を始めており、訪れた人たちが木づちを鳴らして注文した団子を味わいながら、雪解けで流れを増した渓流の景色を満喫。東京都内の大学に通う学生は「都内で生活しているので自然の中にいると気分がいい」と笑顔で語った。

 同気象台によると、20日の県内は低気圧の影響で曇り、時々雪や雨が降りふぶく所もある見込み。

© 岩手日日新聞社