20日に北陸ダービー 富山、石川復興へ一丸〈カターレ富山・J3〉

被災地復興支援のチャリティーマッチをPRする左伴社長(右端)と松田社長(右から2人目)=19日、富山市の北陸電力本店

  ●北電が慈善試合

 サッカーJ3のカターレ富山は20日、富山市の富山県総合運動公園陸上競技場でツエーゲン金沢と対戦する。隣県の意地がぶつかる公式戦初の「北陸ダービー」で、富山、石川の選手とスタッフ、サポーター全員で能登半島地震の被災地に思いを届ける。19日にはカターレ富山の左伴繁雄社長が富山市の北陸電力本店に松田光司社長を訪ね、「北陸電力グループチャリティーマッチ」として行われる試合の成功を期した。

 松田社長は「初の北陸ダービーの意義は大きく、被災地に元気を届ける試合にしてほしい」と期待を込めた。左伴社長は「試合中だけでも(被災の)つらさを忘れられるような戦いを見せたい」と富山、石川の被災者を気遣った。

 北陸電力の冠試合で、当日は試合前に社員と選手が募金活動を展開する。善意を寄せた先着千人にはバッグとして使える「クッションシート」を贈る。集まった全額を、富山県を通じて被災地に届ける。

 カターレのロゴと、北陸電力が震災復興支援で掲げる「こころをひとつに能登」のスローガンが表裏に記された応援用のハリセンも用意し、入場者の先着5千人に配る。

 北電によると、能登半島地震の発災直後は最大約4万戸で停電したが、現在は約400戸まで減った。北陸ダービーのキックオフ直前には、グループ社員が被災地で復旧作業に当たる映像を大型モニターに映し、観客全員で応援グッズを使って能登に思いを届ける演出も予定する。

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