「冬の走行」で疲弊している可能性アリ!? 春先におこないたい“車のメンテナンス”のポイントを解説!

TOKYO FMのラジオ番組「ONE MORNING」内でお送りしている「JA共済 presents なるほど!交通安全」。3月15日(金)の放送では、「春先の車のメンテナンス」というテーマでお届けしました。

※写真はイメージです

◆“冬の汚れ”は腐食の原因にも…

春の陽気を感じられる今日この頃。地域にもよりますが、冬の走行で車が疲弊している可能性があります。そこで、本格的な春が訪れる前に、車を一度メンテナンスしておきましょう。

自動車ジャーナリストの高根英幸さんによると、まずメンテナンスで大切なのは“冬の走行でついた汚れを落とすこと”と言います。「最近は冬になると、道路に凍結防止剤や融雪剤を撒かれていることがあるんですけど、その成分のほとんどが“塩分”なんですね。それが、走った後に車の下周りや後ろにへばりついていることが多いです」と解説。また、バンパーとボディの境目などにも塩分が残っている子も多く、放っておくと車体が腐食する原因にもなるため、洗車の際は入念に洗い流すことを推奨します。

◆“エンジンまわり”“バッテリー”“ウィンドウまわり”の注意点

続いて“エンジンまわり”について。高根さんいわく、エンジンをスムーズに効率良く動かせるようにするエンジンオイルは現在、低粘度のものが使われており、「柔らかいエンジンオイルは量が減りやすいので、(残量を)こまめにチェックすることも大事です」と声を大にします。エンジンオイルの交換は“半年に一度”が目安です。

また、クーラント液(冷却水)については、性能が向上したことにより、寒冷地でも冬から夏まで寒冷地用のクーラント液のまま使う人が増えていることに言及し、「一般的には問題ありませんが、夏に向けて濃度を薄めておくとオーバーヒート対策にもなりますし、ラジエーター(エンジンを冷却するための部品)を冷やす電動ファンを回す機会が減ることによって、バッテリーの寿命を延ばすことにもつながります」と説明します。

エンジンが発電機などを回すベルト のチェックも大切です。寒さはゴムのしなやかさを奪い、その状態で動かすと磨耗や劣化が進みます。高根さんは「ボンネットを開けて、エンジンの横にあるベルトの表面にひび割れがないか確認しましょう。また、走っているときに“キュルキュル”という音や、加速時に“ギャーッ”という音がしたときは、ベルト周りの寿命が来ている合図ですので、整備工場に点検と整備をしてください」と話します。

バッテリーは冬期に活性が落ち、電圧が落ちがちですが、そのままの状態で使用し続けると性能自体が弱まってしまいますので、暖かくなったタイミングでバッテリーをチェックし、必要であれば補充電することでバッテリーの寿命を延ばすことができます。

そして、ウィンドウまわりについて。冬場のワイパーは、ゴムが硬くなって痛みがちです。そこで、一度ウォッシャーと一緒に使ってみて、拭きムラがある場合は掃除をおこない、それでもダメなら交換しましょう。また高根さんは「冬場に凍結しないように、ウィンドウウォッシャー液の濃度を上げている場合は、水を入れることで経済的になり、使いやすくもなります」と言います。

最後に、スタッドレスタイヤから夏タイヤへの交換時期については、春先に降る雪もあり、暖かくなったからといって冬タイヤで走れなくなるわけではないので“急ぐ必要はないです”とアドバイスを送りました。

このタイミングで愛車のメンテナンスをおこない、春からも安全なカーライフを楽しみましょう!

<番組概要>
番組名:JA共済 presents なるほど!交通安全
放送日時:毎週金曜 7:00~7:27
番組Webサイト:https://www.tfm.co.jp/koutsu/

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