批判より怖い無関心 新体制JGTOに求められる“発信力”

JGTO新会長として会見する諸星裕氏(左)と選手会長の谷原秀人(撮影/亀山泰宏)

昨年12月、日本ゴルフツアー機構(JGTO)は2024年のツアー日程を発表した。「発表」といっても、メールで各社に一斉送信しただけ。その3日前、翌シーズンのスケジュール発表に合わせて小林浩美会長らが会見に臨んだ日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)とは対照的だった。

JGTOでも19年までは行われていた日程発表の会見。コロナ禍を挟んで見送られるようになった形だ。ただ、20年はリモートで実施している。

昨年12月の発表時点の23試合は前年度より3試合減で、国内男子ツアー史上最少だった(3月にハナ銀行 インビテーショナルの開催が発表されて最少タイに)。ネガティブな情報ゆえ及び腰になったと見られても仕方ない状況だが、自分たちから発信力を低下させてしまえば世間の注目度が上がるはずもなく、ゴルフファンの関心をひきつけることもできないだろう。

19日の定時社員総会で諸星裕氏が新会長に就任。ジャパンゴルフツアー選手会(JGTPC)の会長で、JGTOの副会長の一人でもある谷原秀人は会見の席で「まずは透明性だと思う。会議をしたり、その上で、JGTOと選手会と常に発表をしていく。世間の皆さまに『男子ツアーはこういうことを考えてやっています』と。それが分かっていれば、そういう“もめ事”もないですし、一緒に考えて作っていっているんだろうなという部分が大いに見えると思う」と言った。JGTOとJGTPCの関係性について聞かれての答えだったが、通ずるところがある。

JGTO副会長、JGTPCアドバイザーとして橋渡しを担うことになる倉本昌弘氏によれば、この日の議題としてプレスリリースの扱いや定例会見の実施についても話し合われたという。諸星新会長も「当然のことだと思う。ちゃんとしていきたい」と重ねた。結果や成果の前に姿勢が問われている。(編集部・亀山泰宏)

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