「あなたも悪くない?」弱音を吐いたら〈正論のダメ出し〉をされて、撃沈…。心理カウンセラーが教える、心が弱ったときに〈うまく甘える〉方法

(画像はイメージです/PIXTA)

つらい気持ちを聞いてもらおうと思ったら、正論でダメ出しされてションボリ…。そんな経験を持つ人も多いと思います。ですが、気持ちを受け止めてもらうための、ちょっとしたテクニックがあるのです。※本連載は、作家・心理カウンセラーの五百田達成氏の著書『繊細な人 鈍感な人 無神経なひと言に振り回されない40の考え方』(PHP研究所)より一部を抜粋・再編集したものです。

話を聞いてもらいたかっただけなのに…

[図表1]

「正論のダメ出し」をされてショック…。話を聞いてもらうには?

友人に仕事の悩みを相談しているとしましょう。

「上司がね『なんで早く報告しなかったんだ』って怒るわけ。でもさ、ずっと忙しそうにしてたから、こっちも気をつかってたんだよね」

「え、でもさ、それってあなたも悪くない?」

「……あ、うん、そうなんだけど……」

ただでさえ上司ともめてダメージを受けているのに、さらなるダメ出しにガクッと腰が砕けます。味方だと思っていた人からの冷たいひと言。裏切られたような気持ちになるし、顔がカアッと熱くなります。

友人としては意地悪をしているわけではなく、むしろ、親切で言ってるつもり。

「冷静な私が指摘してあげよう」とでも考えているのかも。普段は一緒に共感してくれる人が、突然「正論モンスター」になると、びっくりしますよね。

さて、このやりとりがモヤモヤする理由は「自分でもわかってる」から。ちょっとは私も悪かった。そんなことは指摘されるまでもなくわかってる。

でも今は動揺しているからとにかく話したい、聞いてほしい。それなのに批判された。説教された。子どもみたいに「うるさいなあ」と文句も言えないし、悩みは解決しないしで、踏んだり蹴ったりです。

では、ちょっとした悩みを相談するのはダメなのでしょうか? なんでもまずは自分の非を認めてからじゃないと、人に話してはいけないのでしょうか?

そんなことはありません! 辛いときは甘えてOK。人間だもの。

でも、言い方だけ気をつけるとよくて、おすすめは「何も言わずに聞いて」「アドバイス要らないから」「優しくして、甘やかして」と最初に宣言する方法です。そうすれば相手は「オッケー!」とただただ聞いてくれるでしょう。

……そうなんです、もちろん、そんなことを言わなくても「うんうん、辛かったね」と甘やかしてくれる相手がいればベストなんです。ですが、こればっかりはしかたがありません。なんとか工夫して生き延びましょう!

[図表2] 甘やかしてほしいときは「甘やかして」と依頼する。

五百田達成
作家 心理カウンセラー

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