パリ五輪のテーマは“総力戦”…恩塚亨HC「成長した個がいかにチームとして戦えるか」

3月20日、「パリ2024オリンピック競技大会」の組み合わせが決まったことを受け、女子日本代表(FIBAランキング9位)の恩塚亨ヘッドコーチが囲み取材に応じた。

日本はアメリカ代表(同1位)、ベルギー代表(同6位)、ドイツ代表(同19位)と同組に。指揮官は「まず感じたのは“きたな”と。楽しみが一番。東京オリンピックを戦って得た課題を解消すべく、この3年間強化してきたので。成長した自分でしっかりと戦いたいなと思っています」と感想を述べ、対戦国についても触れた。

「アメリカはオールスター軍団。気がついたら、点差が開いてしまうようなチーム。当たり前のことを当たり前にやってきて、それが雪崩のように押し寄せてくる感じなので、そういった状態を作らないことがカギになるだろうなと。ドイツはカナダ人のHCがいて、カナダのシステムをしつこくやってくるチームで、そこにWNBAのスター選手がスコアラーになってくると思うので。そこのかみ合わせをどのように悪くしていくかがポイントだと思っています。ベルギーは代表チームとして洗練されている印象があります。一つひとつのプレーに対して、あらゆるディフェンスに対するカウンターをしっかりと持っているなと。そこでどこにぐらつきができるのかを見つけていきたいです」

7月29日の大会初戦ではアメリカと対戦する。東京オリンピック決勝以来の再戦について「感慨深いと思っています。だからこそ、この3年間の成長、学びの感触をぶつけられる機会にしたいと思っています」と話し、「当然勝ちにいきたい」と意気込んだ。

以前から掲げる“走り勝つシューター軍団”を軸としつつ、「総力戦」をキーワードとして挙げた。

「個々のレベルは上がってきていると思います。その上で、成長した個がいかにチームとして戦えるか。総力戦で戦いたいと思っています。チームで戦えればいいと思いますけど、チームとして戦えない時もあるんですよ。チームワークがほつれるというか、空回りしたり、かみ合わせが良くなかったり。そういったところが何なのかをOQTでいくつかつかめたので、成長した個と、崩れないチームとしての総力戦。そこが戦う武器になると思っています」

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