坊っちゃん列車が松山で運行再開 乗客・運転士から喜びの声

運行再開し、道後温泉駅を出発する坊っちゃん列車=20日午前、松山市道後町1丁目

 昨年11月から運休していた伊予鉄道(愛媛県松山市)の坊っちゃん列車が20日、運行を再開した。「ポッポー」と汽笛を鳴らして市中心部を走る列車に観光客らが手を振ったり、写真に収めたりする光景が戻ってきた。

 道後温泉駅(道後町1丁目)では、運転士と補助運転士、車掌の3人が出発前に車両を点検。駅のチケット売り場には、運行再開の初便に乗車しようと長い列ができた。

 松山市鴨川中1年の生徒(13)は運休前の最終日も乗車したという。「小さい頃から大好きな列車。普通の電車とは違う特徴的な汽笛音や車体がまた見られて幸せ」と笑顔を見せた。

 坊っちゃん列車の乗務に10年以上関わってきた運転士の出来功太郎さん(39)は「松山観光の顔が再び動き出し、とてもうれしい。安全を第一に運行し、乗客には列車から見えるまちの風情や歴史を感じてほしい」と話した。

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