ハレプ、ドーピング違反処分軽減で約1年半ぶりに復帰「観客からたくさんのエネルギーをもらった」[マイアミ・オープン]

ハレプ「それほど悪くなかった。今後に期待」

現地3月19日、女子ツアー「マイアミ・オープン」(アメリカ・マイアミ/WTA1000)シングルス1回戦が行われ、元世界ランク1位のシモーナ・ハレプ(ルーマニア)がドーピング違反による資格停止処分の軽減により約1年半ぶりにツアーに復帰。パウラ・バドサ(スペイン/同80位)に6-1、4-6、3-6の逆転負けを喫した。

32歳のハレプは、2022年の全米オープン後にドーピング違反をしたとして4年間の資格停止処分を受けていたものの、今月5日にスポーツ仲裁裁判所(CAS)が故意性はなく汚染されたサプリメントの摂取だったとし、処分を9ヵ月に短縮。すぐにツアー復帰が可能となり、今大会はワイルドカード(主催者推薦)を得ての出場となった。

試合は、第1セット0-1からハレプが勝負所をきっちり抑えて6ゲームを連取。復帰早々に勝利に一歩近づいた。しかし、第2セット以降は簡単にポイントを落とすことも多くなり、6-4、6-3と2セットを連取されて逆転負けを喫した。

復帰初戦で白星を飾ることができなかったハレプだが、「すごくいい気分だった。ポジティブな感情で、観客が私を応援してくれるのを見て、たくさんのエネルギーをもらった。テニスのレベルも良かったし、ほとんどの人が驚いたと思う」と久しぶりに戻ってきた実戦の場を楽しんだとコメント。現在の女子テニスについて、「いくつかの試合を見て、とてもパワフルで2年前よりもさらにパワーアップしているような気がした」と変化を感じたと述べた。

出場停止中はジムでのトレーニングで体調を整え、この数ヵ月は精神的に辛かったためオンコートでのテニスをしていなかったという。しかし、今回の試合で手にした感触は悪くなく、「それほど悪くなかったと思う。まだ最初の試合だから今後に期待ね」とレベルアップを図っていきたいとした。

32歳のハレプは、ツアー通算24勝。2017年10月に世界ランク1位になっており、その後2018年全仏オープンと2019年ウィンブルドンでグランドスラム制覇を成し遂げている。

© 株式会社キャピタルスポーツ