「もう一度決断するとしても、また責任を負うことを選ぶ」 ソシエダMFが国王杯敗退を招いたPK失敗を回顧

レアル・ソシエダのMFブライス・メンデスが、シーズン終盤戦を前に胸中を明かした。19日、スペイン紙『マルカ』が伝えている。

イマノル・アルグアシル監督の下、10年ぶりのチャンピオンズリーグ(CL)に挑んだ今シーズン。グループステージを戦った序盤戦は好調を維持し、前年度のファイナリストであるインテルを抑えて首位通過した他、ラ・リーガとコパ・デル・レイ(国王杯)でも勝ち星を重ねた。しかし中盤戦に入ると、過密日程による疲労やゲガ、さらに大陸コンペティションによりMF久保建英らが不在となるなど、相次ぐ戦線離脱が勢いを止めることに。結局、CLはラウンド16で、国王杯では準決勝で大会を去ることになり、終盤戦を前にした段階でラ・リーガを残すのみとなっていた。

10年ぶりのCL・グループステージで喜びを味わった一方で、20年ぶりとなった決勝ラウンドでは悔しさを味わったレアル・ソシエダ。酸いも甘いも知ったブライス・メンデスは「複雑だよ。チャンピオンズリーグの決勝ラウンドに進出した僕たちは、勝ち進むことにとても興奮していたからね」としつつ、「チームはよく回復し、それをここ2試合で示せた。どのクラブにも懸けるものがあるから、難しい終盤戦になるだろうけど、5シーズン連続の欧州大会進出という歴史を作りたいんだ。簡単にはいかないことはわかっている。でも、全ては僕たちの手の中にある」とラ・リーガ終盤戦の目標を語った。

またブライス・メンデスは、国王杯マジョルカ戦のPKを回顧。セカンドレグ・前半アディショナルタイムでの同選手のPK失敗が、準決勝敗退という結果を招いたひとつの要因となった中、「もちろん、とても、とてもつらい瞬間だった。本当に悪い時間を過ごした。ただ僕は…決して変えない。もし、もう一度あの決断をすることができたとしても、間違いなく、また責任を負うことを選ぶだろう。それこそがフットボールだ。栄光を手にする時もあれば、失敗して傷つくこともある。大切なのは、できる限り早く立ち直ること。試合はまだまだ続くのだから」とリバウンドメンタリティの重要性を強調した。

最後に、チームの状態について口にした同選手は「今が最高の瞬間かどうかはわからないけど、とてもいい気分なのは間違いない。今週は(クラブの)試合がないことが目立つと思う。でも、僕らは変わらずに取り組み続け、失ったかもしれない感覚を取り戻し、目標達成に向けた準備が必要」と告白。さらに「僕自身の1年間? 良い感触だね。疲労とか、いくつかの要因が重なってパフォーマンスが落ちる瞬間があったかもしれないけど、最終的にはとても満足しているし、ここで幸せだと思える。自分がチームにできる限り貢献することが重要だよ」と明かしている。

残り9試合を残した時点で、6位につけているレアル・ソシエダ。「全ては僕たちの手の中にある」と述べていたように、この順位を維持できれば、5シーズン連続の欧州大会出場権獲得となる。ここまで公式戦7得点8アシストと牽引してきたブライス・メンデスは、シーズン最後に栄光を掴めるのだろうか。

© 株式会社シーソーゲーム