ゴルフ場に韓国人が殺到!?愛媛のゴルフ場が人気のワケ

松山-韓国・釜山線の新規就航、松山-台湾線の直行便も復活するなど、コロナ禍を経てインバウンドへの期待が再び高まっています。観光客への対応はどのような状況なのでしょうか。

愛媛県有数の観光地、道後。2月の3連休初日、日本語はもちろん、中国語に韓国語などいろんな言葉が飛び交っていました。

観光庁によりますと、去年、愛媛県内に宿泊した外国人は延べ約20万人泊。コロナが5類に移行した2023年5月以降、徐々に増加し、以前の水準まで戻りつつあります。

ところで、みなさんは何しに愛媛を訪れているのでしょうか。

―――どちらの国からですか?
男性「韓国です」
―――何をしに?
韓国人「家族旅行です。温泉です」
―――日本人とのコミュニケーションについて、みなさんの中で困ることはどんなこと?
韓国人「タクシーに乗るとき困った。場所も分からないし、正しい道を通っているか分からないので心配。Papagoというウェブ(翻訳サイト)を見て解決しています」

では、受け入れる側の対応はどうなっているのか。道後の土産物店では、スムーズにやり取りができていました。

土産物店 販売スタッフ「携帯で翻訳して見せてくれたりするのでなんとかやっています」

次に向かったのはホテル。道後プリンスホテルではコロナ前、外国人スタッフを積極的に採用していましたが、現在は日本人スタッフのみだといいます。

道後プリンスホテル 河内広志会長
「翻訳機能を持ったスマホやタブレットでお客様に対応しています。それで十分お客様とのコミュニケーションは取れています」

また、こちらのホテルでは事件・事故や急病人の発生など万が一の緊急事態にも備えています。活用しているのは、5か国語で登録している同時通訳アプリ。このアプリは、通訳者がオンラインで会話を助けてくれるそうです。

翻訳機やそうしたアプリの進化で言葉の壁はかなり低くなっているようで、国を問わず、インタビューした人たちから困っているという声は聞かれませんでした。

ところで、今、韓国の人を中心に人気のスポットがあります。

ゴルフ場です。愛媛県内のゴルフ場ではコロナの5類移行後、韓国人客の予約が増え、去年は約7000人が来場したといいます。

なぜ人気なのでしょうか?

韓国人ゴルファー
「韓国の旅行者から良いところだと聞いて友達と一緒に来た。韓国もいいが、日本が値段がずいぶん安い」

円安の影響もあり、韓国の相場と比べると5分の1程度の料金でプレーできるそうです。

新居浜市内のゴルフ場でも、4月に台湾から120名ほどの客が訪れる予定だといい、言葉やレストランのメニューなど準備を進めるということです。

一方で困ったこともあるそうで…

松山シーサイドカントリークラブ 藤井伸忠社長
「ごみの処分の仕方、トイレの利用の仕方、お風呂の利用の仕方が、日本の文化と違うので散らかってしまうこともあります」

愛媛県も、日本スタイルの周知を支援する考えです。

愛媛県 観光国際課 栗林美彩子さん
「マナーに関するチラシを作成したり利用の案内を周知するなど努めたいと思っています。また、交通手段が不便なために行かない場所や観光地もあるので、足を運んでいただけるように、県内の交通事業者や自治体と協力しながら交通手段の確保や観光地の認知度向上に努めて、愛媛県全体を周遊していただけるようにしていきたいです」

海外の愛媛ファンのさらなる獲得へ。ハード・ソフト両面の対策は続きそうです。

観光庁によりますと、来日する目的は国によって傾向があるそうです。例えば韓国は、ゴルフ、ショッピング、温泉などを楽しむようです。滞在期間が短い代わりにリピート率は高いそうです。

一方、中国や台湾、欧米は滞在時間は長めで、比較的お金を使うそう。しまなみ海道などでサイクリングを満喫する人もいます。

© 株式会社あいテレビ