子どもに「バイオリン」を習わせられるのはお金持ち? 習い事にはいくらかかる? 親に必要な年収も解説

バイオリンの購入費用

子どもの頃にバイオリンを習い始める場合、大人になるまで身体の成長に合わせて何度か楽器を買い換えなければなりません。子どもが使うバイオリンは分数バイオリンと呼ばれています。

4~5歳でバイオリンを始める場合、最初に使う楽器は8分の1で、小学校高学年になって大人と同じサイズの楽器を使うようになるまで5回楽器を換えるのが一般的だといいます。最初の楽器は5万円程度で購入できます。

使い終わった楽器は楽器屋さんに下取りに出す、教室の他の人に譲るなどの方法があり、次の楽器を購入するときの費用の足しにすることが可能です。身体の成長具合によっては、レンタルを利用するほうがいい場合も少なくありません。

バイオリンはとても高価なイメージがあり、名器と呼ばれるものは数億円の値段が付くものもあります。音大生やプロをめざす場合は100万円以上の楽器を購入することもあるでしょう。

しかし、バイオリン初心者がいきなり高価な楽器を買う必要はまずありません。分数バイオリンは一時的にしか使わないため安いものを使い、大人の楽器を買うときに良いものを選ぶのが一般的です。

バイオリンのレッスン代

バイオリンのレッスンは、大手音楽教室に通う方法と個人の先生につく方法があります。大手音楽教室の一例として、ヤマハと島村楽器でレッスンにかかる費用を見てみましょう。ヤマハはグループレッスンと個人レッスンがあります。

グループレッスンは2024年4月までは1ヶ月あたり8800円、2024年5月以降は平日9350円、土日は9900円です。個人レッスンは2024年4月までは1万1000円、2024年5月以降は平日が1万1550円、土日が1万2320円になります(いずれもステップ1・税込)。

年間にかかる費用はグループレッスンが10万5600円~11万8800円、個人レッスンが13万2000円~14万7840円です。入会金は教室ごとに異なります。

島村楽器はグループレッスンが60分で月謝が9350円、入会金が6600円、個人レッスンは時間によってレッスン代が異なり、30分コースだと1万450円、入会金が1万3200円です。初年度の費用はグループレッスンが11万8800円、個人レッスンが13万8600円になります(いずれも税込)。いずれの教室もこの他に教材費が別途必要です。

バイオリンを習わせられる親の年収

文部科学省の「平成30年度子供の学習費調査」によれば、公立小学校に通う子どもがいる場合、その他の学校外活動費にかける平均費用は年収400~600万円未満の場合は10万2000円、年収600~800万円未満の場合は13万3000円です。習い事がバイオリンだけであれば、年収400~600万円未満でも始めることはできるでしょう。

バイオリンは必ずしもお金持ちの習い事とは言い切れない

大手楽器教室でバイオリンを習う場合、バイオリンのコースだけが特別にレッスン代が高いわけではありません。親の年収は400~600万円未満でも習い事がバイオリンだけなら始めることは可能です。

ただし、レッスンのレベルが上がったり、将来的に音大やプロをめざしたりする場合はレッスン代や楽器代も高くなっていくでしょう。そのため、習い始める前に、そのような状況になった場合にも無理なく費用が払えるかを考えることが必要です。

出典

ヤマハ 小学生のためのバイオリンのレッスン・教室
島村楽器 島村楽器の音楽教室 ヴァイオリン
文部科学省 平成30年度 子供の学習費調査

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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