マカオ、2024年2月のインバウンド旅客数は約329万人…コロナ前2019年同月の92.9%

春節ゴールデンウィークに大勢の旅客で賑わうマカオの観光名所・タイパヴィレッジの官也街(写真:MGTO)

 マカオ政府統計センサス局(DSEC)は3月20日、今年(2024年)2月の訪マカオ外客数(インバウンド旅客数)統計を公表。今年2月の特殊要因として、年間最大の多客期のひとつとなる旧正月の春節ホリデーがあったことが挙げられる。

 今年2月のインバウンド旅客数は前年同月から106.7%増、前月から15.1%増となる329万3564人(延べ、以下同)だった。コロナ前2019年同月と比較した回復率は92.9%。

 内訳は、日帰り旅客が前年同月から148.9%増の186万7660人、宿泊を伴う旅客が69.1%増の142万5904人。平均滞在時間は日帰り旅客の比率が上昇したことを受け0.2日短い1.1日となり、内訳は宿泊を伴う旅客が2.2日、日帰り旅客が0.3日でいずれも横ばい。

 国・地域別で最多だったのは中国本土からの旅客で、前年同月から143.9%増の244万9243人、全体に占める割合は74.4%。このうち「自由行」と呼ばれる個人観光旅行スキーム(Individual Visit Scheme=IVS)の旅客が135.9%増の149万7047人。第二の旅客ソースにあたる香港からの旅客は16.3%増の60万8739人、台湾からは165.0%増の5万9390人。2月の中国本土、香港、台湾からのインバウンド旅客数の2019年と比較した回復率はそれぞれ95.7%、92.5%、71.9%。

2024年と2023年、2019年のマカオの入境旅客数(インバウンド旅客数)推移比較表(図版:DSEC)

 国際旅客ソースは17万6192人で、2019年同月と比較した回復率は71.6%。東南アジアでは、フィリピン(3万9837人)とインドネシア(1万2471人)が2019年同月を上回り、それぞれ2019年同月から26.2%、3.2%増だったほか、マレーシア(1万2265人)とタイ(8973人)の2019年同月と比較した回復率はそれぞれ91.7%、92.9%に。一方、北東アジアについては韓国(4万1844人)と日本(1万1442人)の2019年同月と比較した回復率はそれぞれ48.6%、52.6%にとどまった。

 今年1〜2月累計のインバウンド旅客数は前年同時期から105.8%増の615万5173人。内訳は日帰り旅客が151.4%増の334万7758人、宿泊を伴う旅客が69.2%増の280万7415人。平均滞在時間は0.2日短い1.2日で、内訳は宿泊を伴う旅客が0.2日短い2.2日、日帰り旅客が横ばいの0.3日。

 マカオでは昨年1月初旬からアフターコロナがスタートし、インバウンド旅客の急回復が進んだ。今年については、2019年との比較でどの程度まで回復が進むか、また国際旅客ソースの動向が注目点となる。

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