会場は〝廃病院〟のオペ室 余った毛糸で小物も【長野市】 

会場には「手術室」も

長野市でSDGsなマルシェが開かれました。テーマは「循環」。エコな取り組みによる商品もそうですが、出展者である若者の〝自立支援〟もそうでした。

「かわいい、かわいい!」「リンゴ似合ってる」
リンゴをモチーフにしたニット帽が人気のコチラの帽子店…。

■出展者「miim」中島美由起さん
「余った毛糸玉をためてあるんですよ。それでこういう物に」

ニット帽を作る際に余った毛糸でバッグや小物も作っています。付加価値を与えて作り変える〝アップサイクル〟です。こうした
様々な「循環」をテーマに長野市で開かれた、その名も「めぐりマルシェ」。

■吉田一平アナウンサー
「面白いですよね、手術中!ランプも灯っています。ここ、元々オペ室だったんですね」

なんと…!会場は20年ほど前に廃業した病院の跡。改修を経てイベントスペースに…。これも「循環」です。

■女性客
「ブールで、半分で」
■店主
「はーい」

県産小麦や自家製酵母にこだわった、長野市のベーカリーショップ。パンはすべて、薪窯で焼いています。使用する薪は、山林整備で出た間伐材です。

■買い物客
「自然の甘みのあるかたいパンが好き」「環境に優しいパン」
(Qそういうコンセプトも含めて良い?)「そうですね」

「循環」は〝エコな取り組み〟だけではありません。

■出展者「MI」・ナベさん(21)
「これはパール…」「これは春に向けて作ったんですけど」

手作りのアクセサリーを販売する、こちらの21歳の女性。

■出展者・ナベさん(21)
「大勢いる場所で販売するということがあまりないので、ちょっと緊張します」

家庭の事情から児童養護施設でおよそ16年間過ごし、不特定多数の人と接するのが苦手です。なかなか、お客さんに話しかけられません。

■出展者・ナベさん(21)
「元々趣味でやっていて、周りに『売ったら?』って言われて。これ(マルシェ)とかをきっかけにして、今後も売って、色々な人と交流を深められたら」

こうした〝社会循環〟を目指した若者の自立支援も「めぐりマルシェ」の目的の一つでした。初めて主催した長野市の「学び舎めぶき」は、今後も開催する予定だということです。

© 長野朝日放送株式会社