“走る歓び” の原点 名車「コスモスポーツ」 再び走り出すためレストアを 所有者からマツダへ譲渡

世界で初めて量産型のロータリーエンジンを搭載したのがマツダの「コスモスポーツ」です。この往年の名車を末永く残そうと所有者がマツダへ譲渡しました。

隈元大樹 記者
「こちらのコスモスポーツ。低く流れるフォルムが特徴的です」

コスモスポーツは、マツダが1967年に販売を開始したスポーツカーです。当時のキャッチコピーは「走るというより、飛ぶ感じ」。宇宙船を意識した曲線美で構成されたボディが特徴です。世界で初めて量産型のロータリーエンジンを搭載しており、エンジンは小型ですが、パワフルな走りで人気を集めました。

今回、譲渡されるこのコスモスポーツは1969年式。マツダ車の内装などを手がけている南条装備工業が30年以上前から保有しており、前会長の 南條泰 さんが愛用していました。しかし、経年で動かない状態になっていました。そこでマツダから声がかかり、再び走り出させるためにレストアをすることになりました。

南条装備工業 加藤巧 専務
「わくわく感がとまらないというか、『これが本当に走るの?』みたいなところを、『やります』と言っていただけた。やっぱり寄贈して本当に世の中の方にこのスピリットを感じていただける方が価値が高い」

マツダ コーポレート業務本部 藤家豊 本部長
「この車の源流には “走る歓び” が詰まっている。そこを実際に感じてもらって、これから世に出て行く次のマツダ車にそれをきちんと反映させていきたい」

マツダは、レストアを終えたのち、イベントでの展示などを予定しているということです。

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