プロ野球2軍「くふうハヤテ」初の引き分けも…課題は集客力 社長「まだ認知されていないことが重々わかった」=静岡

シーズン開幕から5戦目。プロ野球2軍の「くふうハヤテベンチャーズ静岡」は3月20日、ソフトバンクと対戦し、引き分けました。一方、観客数は伸び悩んでいて課題は、交通アクセスから集客へとシフトしています。

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公式戦初勝利を目指す、くふうハヤテ。先発は、地元・清水桜が丘高校出身の野村です。ピンチを背負いながらも粘りのピッチングをみせ6回3失点でゲームを作ります。

打線は3点を追う8回、1点を返し、ランナー1塁で3番、福田。ライトフェンス直撃のタイムリー2塁打、これで1点差とします。

そして9回、ツーアウト2塁のチャンスできょう3安打の折下。つまりながらもレフト前へ。くふうハヤテ、土壇場で同点に追いつきます。

延長10回は常葉菊川でセンバツ優勝投手の田中。きっちり無失点に抑え、最後の攻撃に託します。

そして延長10回ウラ、サヨナラのチャンスでバッターは静岡西高校出身のキャプテン・高橋。芯をとらえるもサード正面。くふうハヤテ、初勝利まであと一歩でした。

なかなか勝ちに手が届かないくふうハヤテ。それでも球場には応援を続けるファンの姿がありました。

<植田麻瑚記者>
「開場10分前となりました。ゲートの前には待ちわびた多くのファンの列ができています。そして、当日のチケット売り場にも多くのファンが訪れています」

<横浜市から来た人>
「きょうはキャップを」
Q.ユニフォームは?
「これは前回買ったもの。先発ピッチャーも頑張っていますし、外国の選手も結構打ってくれるので、これから良くなっていくんじゃないですかね」

<磐田市から来た人>
「勝てるように頑張っていただきたいです」

盛り上がっているようにも見えるのですが、スタジアムでは空席が目立ちます。くふうハヤテと静岡市は当初、3月15日からの開幕戦で、最大5000人の観客数を見込んでいました。

両者で連携し、600台を収容できる球場内の駐車場のほか、近隣の企業や学校に協力を求め合わせて1200台分の駐車場を確保しましたが、実際には開幕初日で1631人。土日はその数を下回り、祝日の3月20日も1014人で臨時駐車場が使われることはありませんでした。

<くふうハヤテ 池田省吾球団社長>
「まだ認知されていないことが重々わかったので、特にお子さんを中心に球場に足を運んでいただくことをやっていきたいと思います」

下支えする静岡市も、行政としてできることを積極的に行っていく考えです。

<静岡市プロ野球球団連携推進室 山野井伸吾室長>
「選手の皆さんと野球教室を開催したり、学校訪問、地域のイベントに参加したりすることを調整させていただきたいと思いますし、観戦招待で試合を見ていただく機会を創出するという機運を高める取り組みを地道にやっていきたいと思っています」

66年ぶりの新球団は経営を軌道に乗せることができるのか。「くふうハヤテ」は行政との連携で新たなファン獲得を目指します。

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