秋元司被告、控訴審で無罪なら自民党に公認申請へ「先にボールを」衆院東京15区補選出馬

公職選挙法違反で起訴された前衆院議員柿沢未途被告(53)の辞職に伴う4月の衆院東京15区補選(江東区、16日告示・28日投開票)に、同区選出の元衆院議員秋元司被告(52)が20日、都内での会見で出馬を表明した。

同被告はカジノを含む統合型リゾート施設(IR)をめぐる汚職事件で収賄などの罪に問われ、1審の東京地裁判決で懲役4年の実刑判決を受けた。保釈中で、22日に東京高裁で控訴審判決が言い渡される。「必ず無罪を勝ち取ると信じている。結果にかかわらず、出馬の意向は変わりません」と決意を見せた。

無所属で出馬するとした同被告だが「迷惑をかけちゃいかんという理由で離党。事件がすっきりカタがつけば、党に戻るという動きをさせていただきたい。可能性はある」とし話し、控訴審で逆転無罪の判決が出た場合、自民党に公認申請する可能性に言及した。

衆院東京15区補選をめぐっては、共産党は小堤東氏(こづつみ・あずま、34)、日本維新の会は金沢結衣氏(33)、日本保守党は飯山陽(あかり)氏(48)、参政党は吉川里奈氏(36)が出馬。現時点で自民は候補者擁立に至っていない。

同被告は「今回については、自民党の推薦または公認候補というのが見えてこない。地元からも、自民党として候補者を出す意向がないということは今の段階で確認させてもらった」と説明。告示まで1カ月を切り「この時点で決断をしておかないと到底準備も間に合っていかない」と、出馬決断の理由を明かした。

自民が、同補選に候補者を擁立した場合の対応を問われ「そこの先は想定していない。先のことはどうなるかわかりませんけど、覚悟を持って出馬表明している。他の政党も含めて、私の意志がどう受け取られて選挙態勢というのがある。先にボールを投げさせていただいた。結果、どう反応するかは待ちたい」と述べた。

(よろず~ニュース・杉田 康人)

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