米FRB、金利据え置き 「年内3回利下げ」維持

米ワシントンにあるFRB本部

 【ワシントン共同】米国の中央銀行に当たる連邦準備制度理事会(FRB)は20日、連邦公開市場委員会(FOMC)で、5会合連続となる主要政策金利の据え置きを決めた。同時に公表した経済見通しでは、年内に3回利下げするとの予測を維持した。市場では利下げ回数を減らすとの見方もあったが、従来通りインフレは沈静化に向かうと判断した。

 短期金利の指標フェデラルファンド(FF)レートの誘導目標を5.25~5.5%で維持することを決定した。米国債などの保有資産縮小を続けることも決めた。

 市場では利下げの開始時期が焦点となっている。パウエル議長は会合後の記者会見で「物価上昇率が持続的に(目標の)2%に向かって低下しているという確信が得られるまでは、利下げは適切ではない」と改めて強調、経済指標を見極めて利下げ時期を決める考えを示した。

 今年末の金利について、昨年12月時点の前回見通しと同様に4.6%と予測した。通常の利下げ幅である0.25%で3回下げることになる。

記者会見するFRBのパウエル議長=20日(共同)

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