大田原・湯津上小150年の歴史に幕 閉校式に総勢250人「感謝」かみしめ

記念式典で合唱する子どもたち

 【大田原】4月に統合する湯津上地区の佐良土、湯津上、蛭田3小学校のうち湯津上小は20日、閉校式・記念式典を行った。全児童67人のほか卒業生でもある保護者、地域の人ら総勢約250人が出席し、学校への「感謝」をかみしめた。

 1874(明治7)年から150年の歴史に幕を閉じた。

 児童代表の6年木村丈太朗(きむらじょうたろう)君(12)は式で、地区内にある国指定史跡侍塚古墳の風物詩行事に参加したことなどを踏まえ「ここでしかできない活動で育ててくれた」とあいさつした。

 PTA会長で閉校記念事業実行委員長の公務員深澤寛之(ふかさわひろゆき)さん(44)は「あって当たり前という感覚だった学校だったが、実は多くの人の支えで歴史を刻んできた」と感慨深げに語った。

 佐藤慶子(さとうけいこ)校長は学校の歴史を振り返り「さようなら、ありがとう。湯津上小学校」と深い感謝を表した。

 校旗が市教委に返納され、篠山充(しのやまみつる)教育長が閉校を宣言。児童らはそれぞれの思いを込め、合唱したり風船をリリースしたりした。

 一方、湯津上小発祥の寺である威徳院で同日、3校統合で新生「湯津上小」が誕生することを記念したモニュメント「学縁(がくえん)」除幕式が行われた。木佐美の彫刻家西村大喜(にしむらだいき)さん(37)が境内の玉石から制作した。

威徳院境内の除幕された記念モニュメント「学縁」

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