連続大物食いへ「目の前に集中」 大の里、大関貴景勝吹っ飛ばす

 20日、11日目を迎えた大相撲春場所で、大の里が初めて大関を破り、賜杯レースを盛り上げる白星を手にした。「目の前の相撲に集中する」と力強く語り、12日目に組まれた大関琴ノ若戦で2日連続の「大物食い」を目指す。

 前日敗れた尊富士戦を「ここで負けたら終わりだと思って意識する部分もあった」と振り返った大の里。目の前でその尊富士が大関を下すのを見届けると、気持ちを切り替えて土俵に上がった。貴景勝の突きをはね上げるようにして圧力をかけ、引きに乗じて一気に前進。最後は土俵下に吹っ飛ばし「体が動いてくれた」と満足そうに話した。

  ●遠藤残留厳しい9敗「こんなもんだよ」

 東前頭16枚目の遠藤は同9枚目の北勝富士に突き落とされ、9敗目を喫した。当たってすぐに右足が流れてしまい「まあ、こんなもんだよ」とぽつり。幕内残留が厳しくなり「精いっぱい準備する。その気持ちがあるなら気力があるのかな」と言葉を絞り出した。

  ●輝4勝、欧勝海6敗

 東十両4枚目の輝は同10枚目の紫雷を押し出し、4勝目をつかんだ。前傾を崩すことなく足を運び「こういう相撲を取ることが大事。やるべきことをやっていく」と気合を入れた。

 東十両11枚目の欧勝海は西十両3枚目の友風に寄り倒されて6敗目。「下がりながらの投げばかりで、内容は良くなかった。まだ残り4番ある。勝ち越したい」と奮起を誓った。

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