布施博が役員を務める事務所とトラブル!10代女性がおびえる “恐怖騒動” 退所を伝えると「下着写真が流出」の闇メール

サン・オフィスの公式ホームページより。布施博の写真が大きく使われている

「事務所を信用できず、周りに相談もできず……。親から離れて一人、東京で不安な状態が続いたので、この事務所を離れたいとお伝えしたんです」

こう話すのは10代のタレント・森屋梨紗さん(仮名)。彼女が所属しているのは、「株式会社サン・オフィス」という芸能事務所だ。

2015年に設立された同社は設立から2年後に、現在の東宮恵美社長が就任。日本テレビ系バラエティ番組『伊東家の食卓』などでも知られている俳優の布施博(65)が業務提携で所属しているだけでなく、同社の常務取締役も務めている。

「過去にAKB48、SKE48を卒業したタレントも在籍しており、2023年をもって活動終了した、J1リーグ・湘南ベルマーレのマスコット『ベルマーレクイーン』では、2017年から毎年、同事務所の所属タレントが起用されていました。若い女性タレントが多く所属しています」(芸能記者)

もともと地元でタレント活動をおこなっていた森屋さんに転機が訪れたのは、2023年12月のことだった。

「上京後、しばらくフリーで活動していましたが、別の芸能事務所の代表であるA氏がサン・オフィスを紹介してくれたんです。

フリーでの活動を心配していた母親も、タレント養成スクールやレッスンを運営しているサン・オフィスの体制に安心してくれましたし、A氏から『俺の紹介だから、不安になったらいつでもやめられるよ』と言われたことで、所属を決意しました」(森屋さん)

だが、実際に所属すると、サン・オフィスの体制は想像とは違う部分が多かったという。

「いちばん心配に感じたのは、所属後に決まったアイドルグループでの活動についてです。お披露目会を開催すると伝えられ、3曲の歌詞とダンスを覚えるように言われました。

しかし、ダンスの練習時間はほとんど取ってもらえず、インストラクターもいません。ほとんど自主練なので、ダンス経験がある母と曲を覚えるために、地元に帰って練習する旨を事務所に伝えたところ、『覚えてこなかったらグループ活動は白紙』とキツく伝えられたんです。

ほかにも、SNSアカウントの運営も『自分で運営しても大丈夫』と聞かされていたのですが、所属後に事務所で管理することを伝えられました」(同前)

結局、お披露目会はファンと交流する「オフ会」という名目に変更される、と東宮社長から伝えられた。

「東宮社長は仲介役のA氏に『私がダンスを覚えてこなかったから変更した』と話していたんです。さらに、オフ会の集客や宣伝も自分でするように無茶振りをされ、かなり精神的にも追い込まれました」(同前)

2024年1月下旬、森屋さんはサン・オフィスのマネジメント体制に不信感を抱き、A氏に相談すると、彼の芸能事務所に移るという形で円満にサン・オフィスを退所することを提案された。

A氏が「東宮社長にかけあう」と話したため、森屋さんはサン・オフィスに退所意向を伝えたが、東宮社長には拒絶され、森屋さんと事務所との話し合いは弁護士を通して進めること、今後のSNS更新を禁止することを伝えられた。

そして、事件は退所意向を伝えたその日の夜に起きた。

森屋さんのスマートフォンに、A氏からこんなメッセージが届いたのだ。

《Xさん(※仮名)が、梨紗ちゃんの下着の写真隠し撮りして 週刊誌に売ったらしいぞ》

X氏というのは、森屋さんが上京後に仕事の相談などで親交があった男性だ。

A氏が東宮社長からこのことを聞かされたと話したため、森屋さんは東宮社長にメッセージで事実を確認した。当時のメッセージ履歴には、東宮社長から告げられた内容が残っている。

《未成年の彼女(森屋さん)の下着姿何十枚も仲間内で流れてるとか。飲み会に参加してるとか》

《このライターとは、弁護士の先生の指示で動くようにして、足元救われ(編集部注:原文ママ)ないように気をつけてた》

一見、“親心” のあるメッセージのように見えるが、森屋さんはこう話す。

「未成年飲酒なんてしてないですし、私からすると『なんでそんな嘘が流れているんだろう……』という感じでした。退所意向を伝えた日の夜というタイミングだったので、そもそもフリーライターの “タレコミ” も本当なの? と恐怖を覚えたんです」

東宮社長から事件を伝えられたA氏からのLINEメッセージ(※画像を一部加工しています)

森屋さんはすぐさま、X氏にこのことを尋ねた。もちろんX氏は下着写真を売るといったリベンジポルノ行為を否定。

X氏は、本誌の取材にこう話す。

「僕自身も東宮社長に、どのような内容でフリーライターから連絡が来たのかを確認したい旨を伝えたのですが、東宮社長は『ちゃんと事務所に連絡が来ている。今後は弁護士とやり取りしてください』と言うだけでした。

A氏からは、事実確認せずに森屋さんに伝えたことは謝罪をされたのですが、『万が一本当だった場合は……』と疑いを晴らしてはくれませんでした。実際、そんな行為はしていないですし、僕自身も急にこんなことに巻き込まれて困っています」

森屋さんたちが話す内容について、本誌は関係者に事実確認をおこなった。

まず仲介役のA氏は、サン・オフィス所属前に彼女が聞かされていた “約束事” が反故にされたことは認めつつ、こう回答。

「契約締結時になると、なぜか契約書のその内容(契約解除などについて)が変わっていたという状況になっていたと思います。

そうした経緯やタレント契約について詳しい関係者からの助言もあり、私としても責任を感じていたので、退所の件をサン・オフィスにかけあってみると森屋さんには伝えました」

下着写真の流出については、「ライターからサン・オフィスに送られたメールが実際に存在していますし、その内容も具体的であるため、事実無根ではない可能性が高いと考えております」と回答した。

サン・オフィスの東宮社長は、本誌の事実確認に対して、このように回答した。

「第三者に詳しい契約内容はお伝えできません。A氏がどう話していたかはわかりませんが、森屋との契約には中途解約はできない条項があります。SNS運営についても契約書で取り決めております。

お披露目会をグループ加入の約1カ月半後にセッティングし、それを延期した事実はございます。原因は森屋のダンスの練習不足です。ダンス指導者がいないということはありえません。強い口調や脅迫めいた言葉でダンスの練習を課した事実はありません。

フリーライターからの連絡については、A氏が事実と異なる説明をしたことによって、さまざまなトラブルが生じました。森屋から内容は事実無根と聞きましたので、それを踏まえて然るべき対応をすることを考えておりました」

では、森屋さんの「そもそもタレコミが存在するのか?」という疑念についてはどうなのか――。

その事実を確認するため、東宮社長にフリーライターの連絡先を尋ねたが「弁護士から連絡先は開示するなとの指示を受けております」と提供は拒否された。

事務所に送られたとされるメールについては、東宮社長に提供をお願いすると、スクリーンショット画像と内容が送られてきた。

しかし、送られた画像は文面が読み取るのがやっとなほどの低画質のものだったため、再度、鮮明に文章が読み取れる画像の送付をお願いしたが、「弁護士からのアドバイス」として拒否された。

ただ、メール内容についてはコピー&ペーストしたと思われるものも、テキスト形式で送られてきていた。

そのなかで、フリーライターは過去にある女性週刊誌で自身の記事が掲載されたと記載している。その女性週刊誌に対して、この人物の在籍ならびに過去の業務上の取引があるかを尋ねたが、「いずれもない」という回答だった。

また、森屋さん自身も本誌が確認する前に、この女性週刊誌の編集部に、記事掲載について問い合わせをしていたが、その際もそういった事実は否定されたという経緯があった。

あらためて、森屋さんはこう話す。

「東宮社長は練習不足と言いますが、事務所にスタジオがなく、レンタルのレッスン場を用意してもらったのが、わずか2日で計2時間半のみ。それ以外はほかのメンバーの体調不良によって、自主練をお願いされていました。

ダンス指導者がいるとも言っていますが、それはグループの先輩メンバーのことでしょうか。その方もダンスのフリを完全に覚えているわけではなく、私と一緒に動画を見ながら練習していたんです。

東宮社長は強い口調は使っていないと言っていますが、自主練の期間中に『今、電話でれる?』とメッセージが来て、電話上で『今のままだと(グループに)入れないから』と言われました。この練習環境で言われても……と感じました」

森屋さんは現在、うつ病と診断され、芸能活動を休止している。そんななかでも、また不安な出来事が起きたという。

「FLASHさんがサン・オフィスに取材質問状を送った夜に、私のSNSアカウントに1件のフォローがあったんです。そこには私とXさんが親密な関係にあることを綴った投稿がありました。このことを知っているのはA氏かサン・オフィス関係者だけだと思うんですが……」(同前)

サン・オフィスのホームページには「布施博」の名で、このようなメッセージが添えられている。

《みなさんひとりひとりの個性と向き合い、その個性をさらに高みに乗せるためのサポートを行います。講師陣の熱意は、他の養成所には負けません。

演技などの指導のみならず、芸能界で活躍するために必要なことはもちろん、人間として、社会人として身につけなければいけないことも、しっかりと教えています》

そのサポートは本当に正しかったのか。一人の少女が社会の闇を感じながら、いま過ごしている。

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