HiHi Jets、Aぇ! groupデビューを心から祝福 仲間へのリスペクトと自分たちの歩みへの強い自信

HiHi Jetsの猪狩蒼弥と井上瑞稀が、3月16日放送のラジオ『らじらー!サタデー』(NHKラジオ第1)午後10時台に登場し、5月15日にCDデビューすることになったAぇ! groupを祝福した。

この日、京セラドーム大阪で開催されたファンミーティング『Aぇ! group Aッ倒的ファン大感謝祭 in京セラドーム~みんなホンマにありがとう~』にて発表されたデビュー。『らじらー!サタデー』は生放送ということで番組早々に猪狩が「触れずにはいられない」として、「Aぇ! groupデビュー、これもう素直に心からおめでとうございます」と切り出した。「配信、僕見てたんですよ。ただ仕事でデビュー発表の瞬間は見れなくて。急いでバーッて付けたら、正門(良規)が死ぬほど泣いてたんですよ(笑)」と思い出し笑い。そんな猪狩の笑い声につられて、井上も共に出演していた濱口優(よゐこ)も爆笑に包まれた。

もちろん真面目なシチュエーションであることは猪狩も十分に承知していた。「笑っちゃいけないんだけど」としながらも「面白くてしょうがなくて」と続ける。すると、濱口は猪狩の心境を汲み取り「仲いいからこそな」と寄り添い、最後は井上が「おめでたいですよね」「ファンのみなさん含めて、おめでとうございます」とお祝いの言葉でその場を締めた。

濱口が言うように、猪狩がAぇ! groupのメンバーと仲がいいことは広く知られるところ。この日、猪狩が「見ていた」という配信URLもAぇ! groupの佐野晶哉が事前に伝えていたもので、「“デビューおめでとう”と伝えてもらえた」と囲み取材で明かされていた。それくらい近い存在だからこそ、どこか「おめでとう」だけで収めるのは照れくささもあったのではないだろうか。

ジュニア同士の友情というのは、複雑だ。仲間が夢を叶えたことを嬉しく思いながらも、自分も同じ夢を追うライバルでもあるという葛藤がある。CDデビューという数少ないチャンスを取られてしまったという考え方をすれば焦りや不安などに包まれてもおかしくはない。しかし、この日の猪狩と井上からはそうしたネガティブな気持ちは微塵も感じられなかった。

振り返れば、2022年10月にTravis Japanがデビューを掴んだときにも、HiHi Jetsは毅然とした態度でいたことを思い出す。当時、井上は「ここで“おめでとう”だけの感情を持つようなジャニーズJr.でいたくないなとも思うので。僕たちもより加速していこうと!」と力強いコメントを寄せていた。

そして今回は猪狩が「ライバルとして悔しい気持ちはあるけれど、それ以上にAぇ! groupの頑張りとか知ってるからおめでとうって、素直に気持ちがあった」と話していたのが印象的だった。仲間たちに対するリスペクトと、そこから自分たちの歩みに対する自信。その堂々とした振る舞いには、彼らの実績が伴っているからだろう。

昨秋より初の冠番組『HiHi JetsのHiしか言いません!』(テレビ東京)をスタートさせ、今年3月21日からは約2カ月かけて神奈川、福岡、新潟、大阪、愛知を巡るアリーナツアー『HiHi Jets Arena Tour 2024 BINGO. Concert 2024』も行なうなど、TV、ラジオ、YouTube、そしてコンサートとマルチに活躍の場を広げているHiHi Jets。グループ活動以外にも、猪狩が映画『先生の白い嘘』(7月5日公開)、井上が4月スタートの東京開局60周年連続ドラマ『95』(テレビ東京)と、次々に話題作への出演が発表されているのも、彼らの勢いを感じさせるところ。

この日のラジオでは、猪狩がガリリン星から来たという設定のガリリンになりきって盛り上げ、ジュニア随一の実力者でありながらリスナーから“なめられ”キャラとして親しまれている井上が「15年やってるんすよ!」と声を荒げて笑いを誘うシーンもあった。年々増している彼らの安定した対応力、そして磨き上げられていくパフォーマンスに、いつかきっと最高のタイミングでデビューという節目がやってくるはずだと思えてならない。どっしりと構えて“その日”を迎えようというHiHi Jetsの頼もしさを感じることができた放送だった。

(文=佐藤結衣)

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